光永寺の石うす

(場所) 住所は、熊本市池田1丁目1の光永寺です。熊本大学付属小学校の運動場の北側にあり、往生院からも近い距離です。昔ながらの山門をくぐり、本堂の前に来ますと、大きな石うすが目に入ります。説明書きの標木もあり、雨よけのために簡単な屋根がかけられています。

          

 

(作品) 現在使用されている石うすとは異なり、円柱形のまま彫っている感じです。安定感もあり、どっしりした印象です。その当時、何の目的でつくったのでしょうか。

(測定) 安山岩の石うすで、高さは57cm、直径は70cmあります。石うすの下に高さ15cmの台石がありますが、放牛のものかはわかりません。内径(内側の直径)は50cmあり、その深さは30cmです。石臼の縁は、10cmの厚みがあります。

(文字) 石うすの胴体に、大きな文字で 「他力 放牛」と彫られています。

(備考) 光永寺は史跡になっています。入口の山門には数箇所、丸い穴があいています。これは、西南戦争時の銃弾の跡です。光永寺に駐屯していた薩軍に対して、熊本城から出撃した官軍が放った鉄砲の弾が貫通したものでしょう。光永寺についての由来が、山門左手に記されています。