蓮台寺の石仏の台石

(場所) 住所は、熊本市蓮台寺町です。熊本駅から田崎の市電終点へ向かい、さらに直進します。突き当たりが蓮台寺という所です。左折すると大きな蓮台寺橋がありますが、その橋は渡らずに、橋の左側に道がありますので、その道を川に向かって進みます。さらに左折して行きますと、蓮台寺があります。ここは白川沿いになります。蓮台寺の中に入りますと、境内に文政9年(1826)作の千体地蔵があります。その地蔵群の中央に地蔵堂があり、その中に台石があります。

          

 

(作品) 中央の石仏には梵字が書かれた円柱形の石があります。その下に直方体の台石がありますが、これが放牛ゆかりの台石です。昭和58年11月の地蔵堂改築のとき、発見されました。

(測定) 縦31cm・横33cm・高さ38cmの縦長の形状です。安山岩で作られており、保存状態はよく傷んでいるようには見えません。

(文字) 「延命大士造像廿八躰之内」 「願主 放牛」と刻まれていることから、放牛石仏以前に延命地蔵が造られていたのではないかと言われています。

(備考) 平成13年9月24日に訪問しました。実は平成11年8月に、一度訪れています。まだ放牛石仏のことは知らず、数多くの地蔵に驚いたことを記憶しています。この地蔵の台石には、「先祖供養」とか「水子供養」とか書かれています。明空上人が悪疫退散を祈り、千日間托鉢をしながらの浄財で、一日一体の地蔵を造っています。また蓮台寺には京からやってきた歌人・桧垣の墓もあります。