私の教具論〜「誰でも作れる教具と、楽しくわかる授業」
1 教材・教具のもつ意味
教具の定義や意味には、いろんな説があるようです。私の場合、幅広くとらえていますし、教材と教具の区別もしていません。その理由は、理論にこだわるよりも実践を優先したいためです。まず、生徒のために行動を起こさなければなりません。それでも一応、私なりの意味付けをしてみました。
(1) | 指導要領の目標と、1単元・1時間の小目標を確実に理解させるもの | |
(2) | 興味・関心をよびおこすもの
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教科書だけによる単調な授業を防ぎ、楽しい授業にしたいものです。 |
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(3) | 生徒の理解を助けるもの
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抽象的な思考ができない生徒に対し、具対物を示して視覚に訴えます。 |
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(4) | 授業を効率的・印象的におこなうもの
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指導の時間を短縮できます。つまり無駄がないということになります。 |
2 教材・教具作成の手順
(1) | 基本的な考え方
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できるだけ長期の使用に耐えることが必要です。頑丈な物にします。 |
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(2) | 作成の手引き
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教科書の挿し絵(平年図形、空間図形、実験、観察)を具体化します。 |
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(3) | 教具の使用方法
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作成するのに一日かかっても、授業では10分程度にします。長時間使用すると興味を無くしたり、単元の目標をおさえにくくなります。 |
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(4) | 製作のための材料と道具
@ 身の回りの物で充分です。道具は、家庭に備わっています。材料は、市販されています。以前に比べ種類も豊富になりました。 |
(道具) はさみ ・のり ・定規 ・ボンド ・カッターナイフ ・カッター下敷き ・ペンチ ・ニッパー・はとめ ・はとめパンチ ・千枚通し ・きり ・マジック ・円切りカッター ・やすり ・ドリル ・コンパス
(材料) 厚紙( 白表紙・画用紙・色画用紙・ケント紙 ) ・プラスチック板 ・プラスチック管 ・ベニヤ板 ・竹ひご ・金属棒 ・発泡スチロール ・OHPシート ・工作用細木( ○、□、△、L、凸、凹等 ) ・マグネット ・マグネットシート ・両面テープ付きマグネット ・アルミ材 ・ゴムひも ・輪ゴム ・針金 ・洗濯物ハンガー
(購入) スーパー ・文房具店 ・プラモデル店 ・デパート ・日曜大工店 ・ホームセンター ・手芸店
3 資料の収集と整理
気に入った教具等の紹介記事も、そのままにしておくとやがてなくなります。必要になったときさがしても、見つかりません。そこで、自分の感覚に合う整理の方法を決めておくと便利です。やがて廃棄する月刊誌ならば、切り貼りするのが一番です。私は、次のような方法で資料を収集し、整理しました。 | ||
(1) | 資料の集め方
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図書類は破るわけにはいかないので、コピーしてファイルに綴じます。 |
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(2) | 資料整理の方法
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雑誌は規格がまちまちで、紙のサイズはA判が多く、整理しにくいのです。 |
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(3) | 資料保存の方法
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台紙に貼ったものを分類し、ファイルにとじます。 |
4 教具の保管
思いつきで作った教具は、その場限りで捨てる人もいます。それは、次回の指導までに三年間あると思うからです。効果があったと判断した教具は、捨ててはいけません。保管すべきだと思います。保管の有無は、作品の出来具合にもよるでしょう。また大きさにも影響されるようです。 | |||
(1) | 自作教具の良さ
@ 生徒が親しみを持ってくれます。 |
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(2) | 教材備品の扱いにくい点
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指導者の考えと同じでない場合もあります。 |
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(3) | 保管する方法
@ 厚紙の場合 |
5 自作教具の問題点
教具を自作するとき、避けて通れない問題があります。道具は揃うのですが、材料を購入しなければなりません。また、授業が終わった後、どこに保存しようかということになります。 | ||
(1) | 製作費用 〜 自分の作品と考えるならば、自分のお金で製作します。 | |
(2) | 保存場所 〜 学校の倉庫・廊下のロッカー・自宅の物置 | |
(3) | 保存期間 〜 少なくとも三年間は保存します。私の場合十年以上使っています。 |