★★ 計算法則・分配法則 ★★

01 計算の8法則とは。

算数から数学になり、中学生は三年間数学の学習をします。このとき、小学校から学んだ計算法則やきまりが重要で、決しておろそかにできないと感じています。それが計算の8法則です。

02 計算の8法則を紹介します。

(1) 逆  数 有理数の乗除・単項式と単項式の乗除・多項式と単項式の乗除
(2) 約  分 有理数の約分・文字式の約分・2次方程式の約分
(3) 分配法則 A(B+C)・(A+B)(C+D)・乗法公式・無理数への適用
(4) 通  分 有理数の通分・単項式の通分・多項式の通分
(5) 等式の性質 1次方程式・連立方程式加減法
(6) たて計算 整数筆算・単項式の筆算・多項式の筆算・連立方程式加減法
(7) 代  入 文字に数の代入・多項式に数の代入・多項式に単項式の代入・代入法
(8) 累  乗 有理数の累乗・無理数の累乗・乗法公式

 

03 法則「分配法則」についての考察

@ A(B+C) 〜 中1での文字式で指導しますが、最初はうまくいきます。2(3A+B)=6A+2Bですが、これを8ABとする生徒がいます。この時期は小学校の計算きまりが残っていて、多項式(6A+2B)が計算結果と考えないようです。

A (A+B)(C+D) 〜 三年生乗法公式の導入です。これが基本なので、1・2・3・4と暗唱させたこともあります。また、左手人差し指をAやBの文字の下に置かせて、展開させました。

B 乗法公式 〜 乗法公式は、簡単で便利です。一つずつ指導しているときは解けても、応用になると誤答が増えます。これは問題に対して、どの公式を適用していいのか混乱したためです。特に和と差の公式が楽なため、この公式適用が増えます。

C 無理数への適用 〜 分配法則と乗法公式が定着した生徒は、正答率も高いといえます。√の中の数に、2乗数をみつけることができれば、誤答も減ります。1から12までの平方数は、いつも指導すべきだと考えます。