★★ 伸びる手ゴムひも ★★ 

数学の授業は、教科書とチョーク1本でできると言う人がいます。確かに授業は可能ですが、それでは生徒がかわいそうです。生徒にとってわかるできる数学を指導するには、教材教具を工夫しなければなりません。平成27年11月作成。

1 教具解説

張力が弱いゴム状のひもと、マグネットの組み合わせです。関数と図形領域で利用できると考案しました。とにかくよく伸びて、マグネットが黒板から外れることはありません。
利用価値が高いので、キャップ磁石を利用してたくさん作っています。そして、ステップアップのときに、若い先生方にプレゼントしています。

2 作成方法

   

金属枠のマグネットは、壊れて教室に放置してある物を利用しました。熊本市の小中学校からもらっています。直径は2、5cm程度です。プラスチックの部分は外れています。金属枠の上に、直径1、8cmの小さなマグネットをボンドG17で接着しました。

    

ここで使用した「伸び〜る手」は、子供の玩具です。熊本市新町の玩具専門店「肥後玩具」で購入しました。一つ80円程度です。少しべたべたしますが、チョークの粉を付けるといいでしょう。手元のプラを外し、手の形した部分を写真のように切ります。さらに、穴あけパンチを使って、穴を一つあけます。これで完成です。マグネット2個に取り付ければ、すぐに使えます。

2 活用方法

この伸びる手は、実によく伸びます。しかも張力は弱いので、マグネットが動きません。私のお気に入りになっています。二つのマグネットを座標に置いて、比例と一次関数のグラフとすることができます。傾きの読み取り練習にもなります。
2年生の学習では、平行四辺形で利用できます。特に平行2直線を用いた三角形で、等積変形の理由を説明するのに威力を発揮します。
3年生の学習では、円の性質に利用できます。円周角は等しいことを説明するのに、とても便利な教具です。また伸びる手の両端を結んで輪にすれば、円に内接する三角形や四角形を動的に見せることができます。

教具の使用例を、過去のHP(数学と教具の広場)から写真だけ集めました。