★★ 数学の特徴について ★★ 

昔の話です。こんなことを考えていた時期もありました。参考にしてください。

1 数学という教科の特徴

@ 系統性が非常に強い → つまずきの回復が困難である。

A 抽象的な学問である。 → 教科書とノートでは理解できない。

2 そのための方策

@ 数と式領域の計算指導は、とにかく続けなければなりません。関数や図形領域に入っても、その指導は続けました。方法としては、いろんなことを考えました。生徒のためにと考えて実践したことですから、無駄ではなかったと信じています。

「進級テスト」・・・1年生の学習内容から3年生の学習内容までを26項目に分類して、その都度テストをしていました。誤答については結果を残し、指導に生かしました。

「計算大会」・・・学校全学年で実施しました。25問25点です。再テストをすれば、正答率も向上しました。

「ノート・教科書に貼る問題」・・・家庭学習をさせるために、教科書やノートに問題を貼らせました。解答も付けました。自学自習の習慣も大切です。

「広用紙問題」・・・広用紙に問題を大きく書いて、授業開始のときに一斉に解かせました。5問程度です。簡単な解説もしました。

A 数学は抽象化されています。教科書の図だけでは、生徒は納得しないこともあります。関数や図形の学習では、厚紙を使って生徒に示しました。A5サイズの厚紙に書いて、裏にマグネットを貼りました。公式・定理・性質の確認をするのに便利でしたし、何度も使えました。これらは、教具のページで紹介しています。

また、目に見えない問題や動いている問題があります。例えば速さの文章題、水溶液の文章題です。生徒の理解を助けるために、図や表を作りました。教材教具を自作すれば、授業で時間短縮ができます。円の学習では基本的な問題を広用紙に作図して、角度を暗算で求めさせました。

3 数学の領域を学校生活に生かす

@ 数と式 アルゴリズムの定着 学校のきまりを大切にする。
A 関数 1対1の対応 相手を思いやる心を育てる。
B 図形 定義・定理と論証 合理的なものの考え方を育てる。
C 確率・統計 統計処理と確率実験 将来を見通し、生活を豊かにする。