Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち
2000 Vol-5
Vol−5はデ杯準決勝・対オーストラリア戦。残念ながら0−5の完敗
だったが、苦難の中に収穫もあったのではないかな。
(ウィンブルドンの様子は
Vol-4へ!)
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帰還!
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いつ帰ってくるんだか?と思っていたら、週末には帰宅していたらしく、24日(月)にはパソスさん
と共にコートでの練習再開。「きちんとトレーニングしてきたし、ゆっくりと休養もできたから、
来週からのトーナメントに向けてしっかり準備するよ。」とのこと...。トロントでお手並み
拝見といこう。
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98年から始めたチャリティ「GUGA & Friends for APAE」の基金は、
今年からグガ単独の積み立てとなったが、シングルスとダブルスで計65試合を
戦ったことで、$13,000を追加。通算では$78,300に達した。本人は、まだまだ、たくさんの基金を
積み立てる意気込みだ。
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PR戦術に欠けるといわれるATPが、グングン成長中の若手プレーヤーを起用して、
新しいアピール作戦を開始。”New Balls Please”と
銘打たれたキャンペーン広告には、若手旗頭のグガももちろん登場しているが、キリッとした表情はなかなか
格好良し。
帰ってきたのはパソスさんのみ...
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19日(水)にブラジルへ帰ってくる予定だったが、戻ってきたのはパソスさんひとりで、
グガはいまだにブリスベーン。結局、
24日スタートのメルセデスベンツ・カップ(ロサンジェルス)はスキップし、31日に始まる
マスターシリーズのカナディアン・オープン(トロント)から北米ハードコートシーズンをスタート
するらしい。
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パソスさんによると、「オーストラリアへの移動とデ杯戦による疲れ、そして、足腰の痛みを
クリアーして臨むためにトロントから復帰することにした。」そうだ。しかし、デ杯の後は毎回疲れを
引きずるし、昨年は”一時的燃え尽き症候群”にまで陥ったわけだし、初めからゆとりをもった
スケジュールにすればいいのに...と思うが、テニスの場合、トーナメントが1日で終わってしまう
こともあれば、1週間かかることもあり、なかなか事前に適切なスケジュールを組むのは
難しいんだろうなあ。
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「(グガは)オーストラリアでエクササイズを続けている。」と語るパソスさんだが、実際の
ところは、パトリック・ラフターと一緒に、サーファーズパラダイスでくつろいでいるらしい。
まあ、ゆっくり羽を伸ばすのは良いとして、サーフィンなんかやっているところでも目撃されたら、
”おさぼり”と言われかねないので、上手に遊ぶんだぞ〜
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問題のスケジューリングについては、やはりそれを揶揄する記事もある。”(シングルスは)5月は
8戦、6月は11戦をこなしたのに対し、7月は2戦(2敗)。そして、現在の
スケジュールだと8月は一転して
20戦程度をこなさなければならない。”−−−もちろん20戦をこなさなければならない状況になったら、
それはそれでめでたいことだが、9月の強行軍を考えると、大丈夫かい??と思ってしまうな。
移動のついでにウチに帰る...
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デ杯の同僚・メリジェニ、サ、オーシンスは、再び地球半周の旅を経てヨーロッパへ逆戻り。すでに
大会に突入しているというから、まったくもって忙しい人達である。グガとパソス・コーチの
凸凹コンビは、一旦、ブラジルに立ち寄ってから、24日から始まるメルセデスベンツ・カップの
ためにロサンジェルス入りする予定。
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シドニーオリンピックの翌週に開催される香港大会への出場を表明。その翌週がジャパン・オープン。
USオープン〜オリンピックというビッグイベントの後になるだけに、スキップされる可能性もある
けれど、是非是非やって来てほしいな。
デ杯準決勝・対オーストラリア(ブリスベーン)
July14〜July16
第3日目・シングルス2戦(Best of 3sets)
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結果が決まった後の最終日...だが、かなり楽しい雰囲気でお客さんも楽しめたようだ。クエルテンに
代わってデ杯初登場のアンドレ・サは、序盤は競ったものの、結果はストレート負け。続くメリジェニ
も同じくストレート負けだったが、ショーマンぶりをいかんなく発揮し、オーストラリアのサポーター
からも大声援を受けたらしい。今回は勝将となったニューカムによると、「我々オーストラリア人は、
勝った時の振るまいよりも、負けた時の振るまいで、その人を評価する。」ということで、ブラジル
・チームには、高い評価を送ったようだ。
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この日はベンチに回ったグガも、ブラジル応援団をリードしながら応援歌を歌いまくったらしいが、
どうも、またモップ頭に戻っているような感じ。
第2日目・ダブルス
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結局、オーシンスと共に出場することになったダブルスは、かなり競ったものの、
7−6(7-3),4−6,6−3,3−6,4−6のフルセットでウッドフォード・ストーレ組に惜敗。
これで今年のデ杯は準決勝止まりになってしまったが、この日のブラジルペアのプレーには、チーム
全体が満足している様子だ。
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チームの準決勝敗退が決まったことで、3日目は出場しないらしい。「多分、アンドレ(・サ)が
プレーするよ。」と語るグガに対し、アシオリー氏が「私が出てもいいかな?」と問うが、「
ダメだよ!」と即却下。「じゃあ、フィッツ(元オーストラリアのプロ)とプレーするかあ。」
と語るアシオリー氏のプロ生活はフィッツジェラルドと同期だったのかな。
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ブラジルテニス連盟が、シドニーオリンピックのダブルスには、オーシンス&クエルテンで臨む
ことを発表。オーシンスが別の選手と組めばもうひとり出場可能だったのだが、”メダルを狙える”
組み合わせを選んだようだ。もちろん、グガはシングルスにも出場する予定。
第1日目・シングルス2戦
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予定通り朝の9時半から始まった対ラフター戦は、3−6,2−6,3−6の完敗。
スコア以上に、5回握られたブレークポイントを全て獲られ、自らは1度もブレークポイントを掴むことが
できなかったというデータが、圧倒的に押されてしまった試合を物語る。
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足の故障に関しては、AAPの記者が署名記事でスッパ抜いたとおりに、週の初めから痛みがひどかった
ことを認め、土曜日のダブルスには出場しない可能性があることも明らかにした。”今日の結果と、
今の気分が事前にわかることができたとしたら、出場したか?”という
質問には、「それがどんな大会かにもよるよ。でも、常にその判断は難しいものなんだ。
思いがけず簡単に事が運ぶこともあれば、ものすごい困難に陥ることもある。とにかく、今回は
出場を決断し、ここにやって来て、ベストを尽くそうとした。」
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第2シングルスもヒューイットがメリジェニをストレートで下し、オーストラリアが2−0で
リードという、予想通りとまではいかないまでも順当な結果。グガの調子が良ければオーシンスとの
ダブルスが楽しみだったのだが、今回はかなり難しくなってしまったな。
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結果以上に気になったのが、痛み止め使用に関するチーム内の意見の相違。”使っていない
はず”というアシオリー氏に対し、使用を認めていたらしいクエルテン。痛み止め自体は違法の
ものでない限り(避けた方が良いとはいえ)問題ではないが、チームキャプテンがそれを知らなかった、
または、選手側がそれを知らせなかったというのは問題である。アシオリー氏は、「明日のダブルス
の件も含め、今夜じっくり彼と話しをする。」と語るが...。
ドロー決定&公式記者会見
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ドローが決定。14日(金)9時30分(!)開始の第1シングルスは、クエルテン対ラフター。
引き続き第2シングルスが、メリジェニ対ヒューイット。15日(土)のダブルスは、オーシンス・
クエルテン組対ウッドフォード・ストーレ組。そして、最終日16日(日)が、クエルテン対
ヒューイットとメリジェニ対ラフター。結局、グガは3試合フル出場である。頑張れ〜
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13日(木)に行われたブラジルチームの記者会見では、足の痛みに関する質問から始まったが、
それには、「もう痛くないよ。大丈夫。準備OKだ。」と答え、以降、”ブリスベーンのクラブ
シーンでコミックショーを展開しているような”軽妙さで会見場をなごませたようだ。
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朝の9時30分という常識外れの開始時間に関して、”君は朝型人間かな?”という質問が
飛んだが、これはもちろん完全否定。(10時起床を”早起き”というくらいだからね。)そして、
対ラフター戦略としては、「最も重要なのは上手くサーブすること。それから、上手くリターン
して、上手くフォアハンドを打って、上手くバックハンドを打って、そして最後のポイント
を獲る(=勝つ)!」−−−これには、同僚のメリジェニが「それに加えて、僕は最初のポイントも
獲るからね。」と、上手く合いの手を入れてくれたようだ。
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合いの手上手のメリジェニだが、実は、かなり怒っている。憤懣の矛先は、公式サイト上に掲載した
今回のデ杯展望記事の中で、”今季で引退するメリジェニ”と誤った記述を入れてしまったATP。
どうやら、マルセロ・フィリピーニ(”最後の試合はクエルテンとやりたい”と語っているウルグ
アイ選手)と混同してしまったらしいが、「ATPがこんなミスをするなんてね。スポンサーが
どう思うか考えてみてよ!」
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今回の記者会見発言に戻る前に、
2年前のオーストラリアン・オープンにおける、ひとつの問答をプレイバック−−−話題は母国
オーストラリアで大人気のラフター。「TVにもたくさん出ているし、凄いよね。」と語る
グガに対し、”君も、ブラジルに帰ればラフターと同じだろう?”と訊ねられたのだが、「
僕も何度かTVに出たけど、彼の方がずっとカッコいいよ。(He's looking much better)」と
呟き、会見場は爆笑に。(そのビデオを見ながら、確かにおかしいんだけど、”あなたもなかなか
チャーミングですよ”ぐらい言ってやれよ!と思ったもんだ...)
それはともあれ...今回の会見では、「(到着したばかりのラフターと比べると)明らかに、君の方が
フレッシュにみえるが、それは強みになるか?」という質問があったのだが、これはもちろん、体調面を
はじめとするコンディションに対する質問。これに”look good”を使って答えると、”調子は
良さそう”という意味になるのだが、これを強引に?見た目に対する質問として答えると、
”look good”は2年前にグガが使ったように、”カッコいい”という意味になります。
そこで、恐らく前述の自分の発言を覚えていたグガの答えは...「ありがとう!いい感じでしょ?
あなたが言うとおり、僕はなかなかいいと思うんだよね。みんな(チームメイト)は、全く反対の
ことを言うんだけど...カッコ悪いとか、その髪型はあんまり良くないとか、服装が最悪とか。
でも、あなたの考えは違うんだね。自信がついてきたよ、ありがとう。」
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ブラジル・チームに続く、オーストラリア・チームの会見では、ラフターが大いに盛り上げたようで、
”グスタボ・クエルテンとパトリック・ラフターは、コメディアンにしては、かなりの腕前の
テニスプレーヤー”と書いた記者もあり。まあ、これは、ふたりの緊張感の裏返しだと思うけどね。
”痛くない”とは言うものの、足腰の故障に不安を抱えるグガはなおさらだ。
ブリスベーンに到着!
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予定どおり6日(木)にロンドンを発ち、シンガポール経由で8日(土)にブリスベーン着。
そして、そのまま練習に出かけたというんだから、若者はタフだね〜。9日(日)には、
リオ・デ・ジャネイロから飛んできた合宿組も合流。ブラジル人にとっては、”芝”といえば、
テニスというよりサッカーだろう?!と思ったかどうかは知らないが、トレーニング
というよりは、サッカーボールを使っての身体慣らしに終始したようだ。
「皆が揃って、デ杯!という雰囲気になってきたね。」(byグガ)
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地元オーストラリア勢より先に到着したからには、会場となるANZスタジアムの芝の様子を
チェックしたいところだったが、スタジアムではラグビーの試合が組まれており、
残念ながら使用できず。(しかし、ラグビーをやるところでテニスの試合をやるのだろうか??
まあ、スペインのマヨルカ・オープンなどは闘牛場が舞台だったりするから、ラグビー場
ぐらいじゃ驚かないか?)
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ウィンブルドン期間中から、デ杯出場には今ひとつ乗り気をみせていなかったフィリポーシスが、
左膝の故障を理由に欠場を表明。普通は大騒ぎになるはずだが、ひとりいなくても十二分の
戦力、しかも、もしウッドブリッジが追加メンバーとなれば、ダブルスは”ウッディーズ”
となり、ブラジルにとっては余計にやっかいかも。
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フィリポーシスの欠場で、ラフター(ウィンブルドン男子シングルス・ファイナリスト)と
ヒューイット(同ミックスダブルス・ファイナリスト)は強行軍を強いられることとなったが、
ブラジルのキャプテン・アシオリー氏は、オーストラリアのマスコミに対し、
「アウェイのグラスコートでオーストラリアを相手に
する我々と比べたら、それくらい大したことはないだろう?」という、とても正直すぎて笑える
コメントを残している。
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劣勢は否定できないアシオリー氏だが、
クエルテンに大きな期待をかけていることも認めている。
「なんであれ、必要とされれば必ず彼はそれに応える。彼はそのハートでベストを尽くす。」
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フィリポーシスの欠場に関しては、「ケガをしたのならプレーするのは難しいよ。僕だって、ケガ
したらプレーしないよ。」と、拍子抜けするぐらい素直なコメントを述べ、”フィリポーシスに
とっては得難い支援者”なんて書かれていたグガだったが、なんとその本人がケガ!足のつけ根に
かなりの痛みがあるらしく、「走るのも難しい。」というから深刻だ。
”金曜までに回復できるか?”という問いには、「そう願うよ。出場したいからね。」と答え
ているのだが...。
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グガのケガの続報。11日(火)には練習を休み様子をみたところ、かなり好転したようで、12日(水)
には練習再開。パソス・コーチは「何ともない。」と言っているらしいが、痛かったり、収まったり
という状態だとすると、かなり慢性化しているのかもしれないな。”健康体”のプロスポーツ選手は
いないとはいうものの...。
居残り組は世界半周の旅...
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3回戦敗戦の後、そのまま故郷のフロリアノポリスへ戻る予定だったが、熱が下がらず、
風邪ひきさんのままでは長距離フライトは辛いので、結局、
いまだにロンドン。「今から帰っても、3日後にはまた荷造りしなくちゃいけないでしょ?かえって
疲れちゃうよね。」というわけで、水曜日まで留まり、体調次第では、デ杯へ向けてグラスコート
で練習を続けるそうだ。
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そのデ杯・オーストラリア戦については、「ひとつならまだしも、みっつ勝つというのは、かなりの
離れ業だなあ。」なんて言っているが、3回戦後のインタビューでは、”プレッシャー
がかかるのは好きだ!”なんて、でっかいことを言っちゃったんだから、その言葉に嘘はないという
ところをみせなきゃね。
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一足先にプラジルへ帰った、フェルナンド・メリジェニとアンドレ・サが、デ杯へ向けての合宿を
開始。といっても、お金持ち&有名人の別荘地として知られる、アングラ・ドス・レイスにある
メリジェニ家の別荘が舞台だから、”合宿”というイメージからはかけはなれているかも。
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ダブルスで健闘していたジャイメ・オーシンスも残念ながら敗退し、これでブラジル勢のウィンブルドン
は終了。デ杯ではグガと共にダブルスに出場することが決まっているオーシンスは、
ジュニアシングルスに出場していたブルーノ・ソアレス君、そして、おとなしく(してるのか?)
療養中のグガらの居残り組と共に、6日(木)に一気にブリスベーンへ飛ぶ予定。さあ、一体何時間
のフライトになるのでしょう??
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相手のオーストラリアが、デ杯メンバーを発表。ラフターに、フィリポーシスに、ヒューイットに、
ウッドフォード...。たしかに、このメンバーから3勝を上げるのは、離れ業かもね。
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5日(水)になって、久しぶりに練習を再開。「十分に
休んだからね。すごく気分が良くて、思いっきりボールを打ちたい気分。」ということなので、
もう大丈夫かな。しかし、せっかく練習を開始したものの、木曜日にはブリスベーンへ向けて出発だ。
現地到着は8日(土)の予定。ひとあし先に、お疲れさま〜と書いとこう。
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