Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち
2001 Vol-11
長かった2001年シリーズも終了。2001シーズンラストのVol-11は、 マスターズカップ・シドニーと短いオフシーズンの模様
若者がわんさか Dec 24 〜 Dec 30
このエキショビションはTV放送もあるのだが、予定されているのはクエルテン戦のみ。メリジェニ・ ファンはどうしたらよいのだ?
1ヶ月ぶりのラケット Dec 17 〜 Dec 23
マスターズカップから約1ヶ月ぶりにラケットを握ったことになるのだが、これは本人いわく”新 記録”なのだそう。
2002年の夢としては、ローランギャロスをもう一度制覇することを挙げながらも、「でも、4つの グランドスラム全てが特別だ。」と他のビッグタイトルにも意欲をみせる。グランドスラム第1弾は グガにとって勝負的にゲンが悪い国で行われるため、「(オーストラリアには)グランド スラム大会がないなら行かないよ。」とちょっぴりすねてみせるが、「僕は”リズム”を必要と するタイプのプレーヤーだ(そんなこと改めて言わなくてもみんな承知!)。だから、もし 2つ3つ良い試合をこなせば、準決勝、いや決勝にだっていけるだろう。」と、いつもどおりの 言いまわしで展望を語る。
この記者会見にはパソスさんの姿はなし。これは、パソスさんがCOB(ブラジルオリンピック 委員会)より”ブラジル最優秀テクニカルコーチ”に選出され、同日リオデジャネイロで行われた 授賞式に出席したため。”これまでのハードワークと情熱が認められた結果”と喜ぶパソスさんだが、 「選手に情熱がなれければ、いくらコーチが意欲的でもどうにもならないから。」と”一番弟子”の 情熱にも感謝するパソスさんである。
じっくりと始動 Dec 10 〜 Dec 16
”合宿”のメンバーは、アンドレ・サ、マルシオ・カールソン、ルーカス・エンゲルのブラジル勢と ノーム・オクンらのイスラエル勢...だが、ハレル・レビィーの名がないのが気にかかる。ケガの 回復が遅れているのだろうか...。
今月初めに20歳の誕生日を迎えたばかりのルーカス・エンゲルは、コーチ共々今回の合宿参加に 意欲満々。以前、初めてグガと一緒に練習した時には、かなり舞い上がってしまったというルーカス君 だが、「今は練習のやり方もわかっているし、落ち着いていられるよ。きっと今度のトレーニング は前回よりも100倍いいものになる!」と断言。こんな彼の向上心は、グガたち”ベテラン選手(?)” にも好影響を与えてくれるだろう。
パソスさんの後任には、フラビオ・サレッタのコーチであるジョアン・ツェッシュ氏が有力。そして、 デ杯キャプテンはアシオリー氏が続投の予定だ。今秋よりマルセロ・リオス(チリ)のコーチとなった ことでキャプテン 職辞任かともいわれていたが、本人はきっぱりと否定。「以前は3人のプレーヤーのコーチをしながら デ杯キャプテンの役割も果たしていた。今は1人なんだから何も問題はない。」と語るが、メリジェニ やシモーニとのコーチ契約は完全な円満解消ではなかったらしいので、ちょっと心配ではある。 (ちなみに、リオスは現在アシオリー氏と共にリオデジャネイロでトレーニング中。メリジェニの 新コーチはスペイン人、シモーニの新コーチはエクアドル人。そしてエクアドルのエースのコーチは メキシコ人...と、ラテンテニス界はクロスオーバーが盛ん。)
ブラジルチームの新体制が試されるデ杯対チェコ戦は、ポーランドとの国境近くの街・オストラバで開催 されることになった。2月のオストラバって寒そ〜ぅ!
公認?! Nov 30 〜 Dec 9
しかしながら、治療には1ヶ月以上かかりそうだという説もあるので楽観はできないのだが、来年の 1月3日〜5日にはサンパウロでエキシビションを行うらしいという記事もあり。とにかく、 オーストラリアン・オープンの出場を含めて何事も今後1ヶ月のコンディション次第だ。
戻ってきたら忙しい〜 Nov 26 〜 Nov 29
そして、今シーズンは欠場したウィンブルドンについても前向きの発言をしているが、これは5月 〜6月の状況次第だろう。(今夏にはパソスさんが「来年も、ローランギャロスの決勝を戦うことに なったら、ウィンブルドンは難しいだろう。」と語っていたし。)−−−ウィンブルドンは、今年1回 欠場しただけで97年から4年連続で出場しているのに、ずっと避けているという論調の批判には、 本人もちょっと納得がいかなかったんだろうな。ファンとしてはもちろん出場して欲しいが、 ”最重点項目”はローランギャロスだし...
お休みはビーチにかぎる〜 Nov 18 〜 Nov 25
ブラジルのサイトでは、「世界ランキングは2位だが、賞金王」、「今季のランキングは2位 だが、全キャリア勝率では5位」、「サービスエース争いではNo2」など、ちょっとシニカルな ランキングがらみの 話題が多かったが、シドニーにレポーターを派遣していたサイトでは、「シドニーではフラスト レーションが溜まっていただろうが、試合後の会見では、急いで切り上げようというそぶりすら なく、丁寧に答えていた。」という良心的なレポートもあった。
「夢だったとはいわないけれど、いつかやりたいなあと思っていた。」と語るメリジェニだが、 だからといって、プロテニスへの意欲が薄れたわけではないという。それどころか、以前にも増して 向上への意欲に溢れ、来る2002年シーズンがキャリア最高のものになるように努力して いくということだ。このところケガに悩まされていただけに、そろそろ考えてしまうのではないかと 心配していたが、これで安心。やはり彼のような個性派には頑張ってもらわないと!
11/24(土)に行われた決勝では第1セットを先取されたが、「ベンチでタオルに顔をうずめて、 マイアミに行く自分を想像してみたんだ。そうしたら何かが吹っ切れて...」見事な逆転優勝。 やはりジュニア選手に”ご褒美”は必要だ。しかしジュニア選手には”お勉強”もついて回るもの で、「月曜日にはテストを8つも受けなきゃならないんだよ!」
マスターズカップ・シドニー 2001 Nov 12 〜 Nov 18
「敗者としてシドニーを去る者はいない。マスターズカップに残ることができた時点で、我々は 勝者なんだ。だから、たとえここで勝てなくても、皆、勝者としてシドニーを後にする。」−−− これは、ウィンブルドン・チャンピョンとして今大会に臨むイヴァニセビッチの言葉。なかなか いいこと言うねぇ...。
貪欲にトップを目指して邁進するのも、プロスポーツ選手のひとつの道だし、それも素晴らしいと 思うが、もっとバランスを重視するのもひとつの道だ。大切なのは、その選手が本当に望む やり方ができているかどうか。世界中に何千ものプロ選手がいるのだから、いろいろな選手、 いろいろな方法があっていいと思うのだが、それがトップ選手になってくると、”こうあるべき” という圧力が大きくなるのは残念なことだ。