Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち
2001 Vol-9
Vol-9は、夏のハードコートシーズンの総決算・USオープンと8年ぶりに
母国で開催されることになったブラジル・オープンの模様
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Vol-8
ブラジル・オープン ( Costa do Sauipe )
Sep 10 〜 Sep 16
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グガの初戦の相手は、デ杯チームメートのフラビオ・サレッタ。32ドローのメンバーを眺めて
みると、地元ブラジル勢以外では、カニャス、サバレタ、カレーリのアルゼンチン勢、
奥さんがブラジル人のアラミが目立つ程度。しかし、それだけに意外な選手が意外な活躍をみせるかも
しれない。
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対サレッタ戦は、6−4・2−6・4−6の逆転で敗れ、母国ブラジルで初めて迎えたATP
トーナメントは初戦敗退で終わった。勝者・サレッタのプレーを称えながらも、敗因としては、
自身が大会前に危惧していたとおり、連戦の疲れと暑さをあげている。第1セットをとり、第2
セットも2−0とリードした時には、もう大丈夫と思ったのだが...。やはり、約2ヶ月
という遠征の勤続疲労は、なかなか振り払えないものなのだなあ。
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この試合の数時間前には、つい数日前までUSオープンが華やかに開催されていたニューヨークから
同時多発テロが発生。この事件に関しては、多くの人と同じく、グガも大きなショックを受け
たという。「これ以上事態が悪化しないように、そして、人命が失われることなく、外交の力で
切りぬけられるように祈っている。」と語るが、まさにその通り。選手たちが脅威や心配を感じる
ことなく移動でき、観客も日常を忘れて熱中できる...早くそんな状態に戻りますように。
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初戦敗退でガックリのNo1シードは、敗退翌日にはゴルフでリラックス。このあたりの切り替えの
早さ or 割りきりの良さには、頼もしささえ感じてしまう。会場となっている Costa do Sauipe
には土曜日まで滞在する予定で、木曜日にはオーシンスとエキシビションを行うという話も
あり。なにしろ自分のマネージャーが大会ディレクターを務めているだけに、何でもやらねばなり
ません。師匠は初戦後すぐにカンボリューに帰還済み。
USオープン
Aug 27 〜 Sep 9 第2週
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3回戦・ミルニィー戦の観衆の熱狂ぶりは多くの記事で取り上げられていたが、ちょっと違った
視点で新鮮だったのが、USオープン公式ページで順次紹介されているボールパーソン日誌。今年で
ボールパーソン歴8年目という担当氏は、グガが1セットを奪い返した時点からコートに入った
らしいが、”あんなに大勢の人がひとりの選手に熱狂したところはみたことがない”と記す。TVで
観ていても、観客の動きや歓声の大きさの一部を感じとることはできるが、やはり、その凄さは、
同じコートに立って初めて体感できるものなのだろう。その”感じ”は、”there were too much
Guga love in the air to...”という表現にもよく現れていると思う。
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4日(火)午後のフラッシングメドーは雨。クエルテンの4回戦も4時間ほど遅れて開始されたが、
6−4・6−4・7−6(9-7)という、いかにも対コスタ戦らしいスコアでまとめ、
2年ぶりの準々決勝へ。心配された3回戦の激闘の疲れは少々残っていたようだが、プレーには
影響なかった模様。午前中には、プレーヤーズラウンジでトルテッリーニをたっぶりと食した
そうで、エネルギー補給も十分だったようだ。
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6日(木)の準々決勝の相手は、イェフゲニー・カフェルニコフ(ロシア)。いろいろとラッキーな
歴史ありだが、今や、そんなことを拠り所としなくても、身ひとつに蓄えた実力で堂々と戦えるはず。
今回の対戦は初のハードコートのベストオブ5セットマッチ。質の高いゲームを目指して、しっかりと
立ち向かってほしい。
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準々決勝は、4−6・0−6・3−6で敗れ、初のベスト4入りはならず。なんとなく'98年の
ローランギャロスを思わせるような展開ではあるが、フルの放送と本人のコメントを待とう。
ひとまずお疲れさま!
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このところ戦績が安定していたし、粘る時には驚異的な勝負強さをみせるだけに、時おり今回のような
淡白さをみせられると、どういうこと?と思ってしまう。どういう時にああなって、どういう時にこう
なるのか知りたいところだが、これは本人にもわからないのだろう。特に、この人は”天才肌”と
”努力と根性の人”の混合種だから一層複雑。それだけに目が離せないんだけど。
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今夏のハードコートの試合のうち、6試合+ダイジェストを観ることができたが、昨年と比べると、
構えが早くなった分、スウィングそのものはゆったりと打つことができているし、バックハンドの
スピンは多彩になったし、ボレーも良くなった。ただ、ナチュラルに動くクレーと違って、動きを
コントロールする必要があるだけに、かなり頭が疲れるのではないだろうか。それだけに、5セット
マッチを7試合勝ち抜くのは難事業だが、これも場慣れだ。それには、毎年早期敗退が続く年初の
オーストラリアでも、もっと先まで勝ち進んで試合をこなすことが必要だろう。
USオープン
Aug 27 〜 Sep 9 第1週
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男子シングルスのゲームは、ボトムハーフから開始されることとなり、グガの登場は28日(火)から。
「ここ数日はとてもいいトレーニングが出来た。初戦が近づくにつれ、やる気も増してくるし、
トーナメントの雰囲気にも馴染んできているよ。」−−−しかし、グランドスラム初戦の難しさは昨年も
痛感しているだけに、とにかく集中して臨むという。
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毎年、USオープンというのは衣替えの舞台でもあるのだが、今のところ新ウェアー登場の
話はなし。フラッシングメドー入りしてからは、いつものグレーのゲームパンツではなく、濃紺の
ショーツで練習しているようだが、これは昨季のものなのかな?
髪は相変わらず元気一杯!
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結局、男子第1シードの登場は、もう1日延びて29日(水)。”初戦へ向けて準備する時間がある
のはいいこと”とコメントしているが、「もうトレーニングには耐えられないけどね!」という
冗談の方が本音だったりして。
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例年になくアメリカのメディアに注目されているクエルテン。フルカラーの全国紙”USA Today”は
特集記事として、お馴じみのエピソードや生い立ち、「彼(グガ)は、甘いものは
何でも好きよ。」というお母さんの談話などをカバーしており、今までグガを知らなかった読者に
とっては、なかなか新鮮なストーリーになっていると思う。既にファンである人にとっては、あまり
目新しい話はないが、パソスさんの功績に対するグガのコメントは、なかなかの味わいなので、
ご紹介−−−「人々は、彼(パソスさん)がグガがトップに立つための手助けをしたと言うけれど、
僕はいつだって”僕達は一緒に頂上に登ったんだ”って思ってる。」
”USA Today”に先だって、西海岸の”Los Angels Times”もほぼ同じ趣旨の特集記事を組んでいるが、
こちらでは、”わずかにかすった”という程度ながら、グガが持つ多面性、簡単にくくれない
パーソナリティについても言及しようと試みているようである。
一方、大会のお膝元の一紙”The New York Times”は、これまでも何度か特集していることもあってか、
今は”お手並み拝見”という雰囲気。
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今年は、周囲の期待や興味以上に、グガ自身が本気で狙っているだけに、かなりのプレッシャーが
あるようだが、ひとつひとつを戦っていくしかないだろう。
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この試合は、アーサー・アッシュ・スタジアムの第3試合に組まれていたが、前の2試合がかなり
早く終わってしまったため、急遽、主催側がウィリアムズ姉妹のダブルスを第4試合として組み
入れることにしたという。但し、グガ戦が16時までに終わったらという条件付き。その事が
場内に発表されるや、じゃあ、早く終わってくれ〜とばかりに、先に2セットアップしているグガの
方に、声援が回ってしまったそうだ。現金だねぇ。
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3回戦の相手は、マックス・ミルニィー(ベラルーシ)。ガウディオ、カニャスのアルゼンチン勢を
連破しての勝ちあがり。個人的には、このふたりのどちらかに止めて欲しいと思っていたのだが、
人を頼りにしてもいけないか。
「(ミルニィーは)1回戦の相手(バチェク)と同じスタイルで、おそらくポイントの95%はサーブ
とボレーでかせぐだろう。こちらはひとつのチャンスも無駄にできないね。」と語るグガと同じく、
パソスさんも苦しい戦いを予想する。「とても難しいゲームとなるだろう。グガは特に集中して、
ミルニィーのサーブでチャンスが来たら、すべていかさなければならない。」
たしかにミルニィーのサーブは、クレーよりもハードコートでこそ脅威だが、それはグガのサーブ
だって同じこと。それに技の選択枝もはるかに多い。その豊富なテクニックを使いこなせるほど
集中できれば、きっと大丈夫。逆をいえば、ボケッとしている暇はないということ。
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そのミルニィー戦のスコアは、6−7(5-7)・5−7・7−6(7-4)・7−6(7-3)・6−2。「とても
厳しい試合だったけど、観客の応援を力にして勝つことができた。最後の2セットの僕の集中力は
完璧だったよ。」と語るとおり、ちょっと怒り爆発シーンもあったものの、見事なハイレベルの
緊張感を持続してみせた。スポーツ選手の集中力、つまり身体の動きをコントロールするための
集中力というものは、オンのスイッチはあるが、オフのスイッチはないといわれるだけに、試合が
終わった後も、しばらくはハイ状態が続いたことだろう。
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「この試合に勝った時の素晴らしい気分は、今までの試合で味わったなかでも最高のひとつ
だった。この気分はスポーツだけが与えてくれるものだね。」と語るグガだが、相手のミルニィーの
気分はどんなものだっただろう。全くキレることなく集中力を持続させたのは、ミルニィーも同じ。
今回は、勝負には敗れた形となったものの、誇示するような闘志ではなく、ちろちろと燃え続ける
闘魂を感じさせる戦いぶりは見事で、是非、また違う展開の試合をみてみたいものだ。でも、
お願いだから、しばらくは遠くのヤマにいてね...。
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しばらくは激闘の余韻にひたっていたいところだが、次戦はさっさとやってくる。4回戦の相手は
アルベルト・コスタ(スペイン)。今季はチャレンジャーをも回りながらポイントを積み重ねてきた
だけに、この機会にかける気合いは半端ではないだろう。長引かせるとやっかいだけに、きっちりと
決めていくべし。
いよいよ開幕間近!
Aug 20 〜 Aug 25
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23日(木)には会場となるフラッシングメドーで練習開始。練習相手は、USオープン初の
ストレートインを果たした同僚のアレクサンドル・シモーニ。今年のグガは有力な優勝候補の一角に
挙げられているだけに、ファンとメディアの注目も大きいが、本人は昨年の反省を踏まえて、”
優勝候補であることは忘れて、リラックスして初戦に臨む”つもりらしい。
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今回のUSオープンは、久しぶりに3人のブラジル勢がストレートインしているが、予選にも
アンドレ・サ、リカルド・メロー、ダニエル・メロー、フラビオ・サレッタの4人が参戦している。
アンドレ・サは海外のツアー経験も豊富だが、残る3人は現在保有しているATPポイントの約
80%をブラジル国内の大会で獲得しているという。今年はブラジル国内で続けざまに
チャレンジャーが開催されており、早くもその効果が現れているようである。
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ついでにブラジル・デ杯チーム事情。'98年よりデ杯キャプテンを務めているリカルド・アシオリー
氏は、その職と平行して、フェルナンド・メリジェニとシモーニのコーチを務めてきたのだが、
今夏よりマルセロ・リオス(チリ)とツアーを回っている。アシオリー氏自身は、リオスのコーチで
あってもデ杯キャプテンの仕事に支障はないとしているが、難色を示すむきもあるようで、デ杯
アシスタント・コーチでもあるパソスさんが、キャプテンに昇格するのではないかという話もあり。
しかし、そうなれば、今でも多忙のパソスさんは、益々の激務になってしまうなあ。
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