Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち
2003 Vol-9
2003 Vol-9は、地元のブラジル・オープンとデ杯プレーオフ・対カナダ戦の模様。
どちらも昨年と同じ結果は得られなかったものの、その時のベストを尽くした結果はいつか報われるだろう。
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2003 Vol-8
弟分と共に練習中 Sep 29 〜 Oct 4
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9/29(月)よりヨーロッパ・インドアシーズンへ向けてのトレーニングを開始。予定どおりならば
9/27(土)に花婿となったパソスさんは、しばらくはお休みのはずなので、ブルーノ・ローザ君らをパートナーに
自主的練習に励んでいるはず。
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Olympikusとの契約終了で気になる新衣装だが、どうやら急いで決める気はないらしく、マドリード以降も
白無垢姿でのプレーになりそうだ。契約には”お金”も重要だが、個人的にはシューズの性能も重視している
のではないかと思う。カナダとのデ杯戦でも履き比べていたようなので、そのうちに良い判断が下されるだろう。
デ杯ゾーン戦・ドロー決定 Sep 28
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カルガリーから帰国した後の数日は休養し、週明けからヨーロッパ・インドアシーズンへ向けてトレーニングを
開始するというスケジュール。今後は現在のテニスの流れに対応すべく、ATPトレーナーのバストルト氏のアドバイスを
もとに、”スピード”に重点を置いたトレーニングを行っていきたいそうだが、週末にはパソスさんの結婚式が予定されて
いるようなので、しばらくは単独の練習となるのではないだろうか。
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ヨーロッパ・インドアシーズンは、8月に発表されていたとおり、MSマドリード・サンクトペテルブルグ・MSパリ
の3大会に出場する予定。同僚のフラビオ・サレッタは、リヨン・MSマドリード・サンクトペテルブルグを予定して
いるが、9/8付けのランキングでエントリーが決定されたマドリードは今のところ予選枠なので、マドリードへの
参加はリヨンの結果(及び他の選手のエントリー)次第となるだろうし、状況によっては今のところ予選枠の
MSパリ参戦の可能性もあるだろう。そして、もうひとりの同僚のアンドレ・サのスケジュールは例によって全く
わからず。。。
Davis Cup World Group Play-offs 2003 (カルガリー・Canada) Sep 19 〜 Sep 21
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ブラジル・オープン準決勝翌日には早くもカナダへ向けて飛び立ち、9/15(月)にはカルガリー入り。カルガリー
冬季五輪で使われたスキー・ジャンプ競技のジャンプ台が一際目立つカンディアン・ロッキーの玄関口。冬場は
身体も凍りつく寒さだったが、今ごろは過ごしやすい季節なのでは。。。
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到着早々に先にカルガリー入りしていたチームメイトと共に練習開始。ブラジル・オープン期間中にOlympikusとの
契約終了が決まったそうで、白無垢姿での練習だ。Olympikusとの契約は、締結も唐突だったが、終了もまた
唐突である。お次はどこの衣装になるのだろうか。
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今回のブラジル・チームには、今季はずっとグガに付いていたと思われるアレックス・シュトーベル氏が
チーム・トレーナーとして帯同しているようである。(やっぱり、この人の立場というか所属はよくわかんないなぁ。。。
こんなことを気にしている人もいないと思うけれど。。。)
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”今ごろは過ごしやすい季節なのでは。。。”と書いちゃったが、写真をみると薄っすらと雪が積もった
様子。グガも朝起きてホテルの部屋の窓から外を眺めてビックリしたそうだ。
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初秋の雪にはビックリしたグガも、会場となる室内カーペットコートの”速さ”にはビックリしなかったそう。−−−
「コートは予想していたとおり、とても速いけれど、驚くにはあたらないね。だってここは元々アイスホッケー場
なんだから。」
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苦手といわれるコート・サーフェスで戦わねばならないのは、アウェイの辛いところだが、街の雰囲気や滞在する
ホテルのホスピタリティには満足のブラジル・チームのようだ。金曜から始まる戦いには、カルガリーに留学中の
ブラジル人学生のグループが会場に集結するそうで、元気一杯の応援を期待できそうである。
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一昨年までデ杯のチームメイトだった、というより、デ杯のダブルス・パートナーだったジャイメ・オーシンスが、
ブラジルのスポーツ番組に出演し、デ杯・対カナダ戦や現在のブラジルテニス界について語っている。当然の流れで
現在のグガの状況に関してもコメントを求められており、その部分が小見出しとなってサイトの方にも紹介されて
いた。
「多くの人が彼はNo.1にならねばというけれど、世界No.1でなくともグガはグガだ。(現在のテニス界の)
競争レベルはとても厳しく、上位をキープするのは難しい。トップ20にいるのもとても
大変なことだし、彼が良い感覚を感じるているならば、それは素晴らしいことなんだ。いろいろと
言われることを全てきいていたらおかしくなってしまうよ。」
これが、”グガは世界No.1になる必要はない”という見出しになるのは、オーシンスの本意ではないだろう。
支持するコメントではあっても、いろいろと言われることのひとつには違いないわけだから。
見出しにするんだったら、”グガはグガだ”という部分をフォーカスしてほしかったなぁ。
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第1日目・9/19(金)は、第1試合ではサレッタが頑張りをみせ、6−4・7−6(7-5)・6−7(4-7)・
6−4でブラジルが先制したが、第2試合はグガがフルセットの戦いを落とし、1−1のタイで終了。第2試合の
スコアは7−6(9-7)・6−7(0-7)・3−6・7−6(9-7)・5−7。試合時間は3時間51分。ふぅ〜、残念。
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対ネスター戦のグガは47本のサービスエースを放ち、これは一試合のサービスエース数としては、
2000年U.S.Openにおけるクライチェックの記録に
次ぐ第2位なのだそう。第3位は'97年ウィンブルドンのイヴァニセビッチ。面子としてはなるほどね〜なのだが、
おもしろいのは、この上位3名がその該当試合では全て負けていることである。ポイントとしてはエースで
楽にとれても、流れとしては単調になってしまうのかもしれないな。特にグガにとっては決して自分のリズムに
合う展開ではなかったのだろうと思う。
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1−2のビハインドという厳しい状況になった第2日目のダブルス戦の後、ブラジル・チームはその夜をどう
過ごすのか?と質問され、
「僕達はブラジルに帰って、エネルギーを蓄えてまた明日戻ってくるよ。眠りにつけば、夢の中でどこへも行ける。」
と、なかなか洒落た答えを返していたらしいグガだが、実際、こういう状況の時にはどれくらい眠れるものなんだろうか?
あまり”緊張して眠れなかった”というコメントはみかけないが、何も気にせず熟睡できるタイプとも思えないしな。。。
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第3日目・9/21(日)の第1試合に登場したグガは、当初予定されていたニーマイヤーではなく、今年のMSモントリオール
1回戦で敗れたサイモン・ラロースと対戦し、7−6(7-4)・7−6(7-4)・3−6・7−6(12-10)のスコアで
競り勝った。
「この状況によってちょっと特別なモーティベーションを与えられ、もう後がないという自分が置かれている立場を考え
集中した。最後は思った以上の報酬だったね。」「上手くいっている時はいつも、こういう
状況の中でステップアップし良いプレーが出来ていたんだ。今日は重要なポイントで上手くプレーできたよ。」
単複共に敗れてしまったという状況、相手が王手をかけているという状況、このところ競った試合を落としていると
いう状況・・・と並べていけばいくらでも並べられそうな状況の中で、さすがの意地をみせてくれました〜 きっと、
自分好みのプレーは出来ないサーフェスであり、カルガリーの標高であり、ボールであったはずで、かなりの
辛抱を強いられたと思うが、本人の言葉どおり、辛抱の末にはちゃんと報酬が待っているのですねぇ。。。
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これで、第2試合に登場のサレッタにあとひと頑張りしてもらえれば!と思ったが、ネスターに代わって起用された
18歳のフランク・ダンセビック(orダンチェビッチ?)が、サレッタ以上に頑張り、6−3・7−5・3−6・7−6
(9-7)でカナダのワールドグループ昇格を決めた。サレッタも第4セットでは終盤にブレークポイントを握り、
ダイブレークではセット・ポイントも掴むなど粘りをみせたのだがなぁ〜 残念でした。
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この結果、ブラジル・チームはワールド・グループから外れ、来シーズンはゾーンからのスタートとなる。'97年からは
連続で残留を果たしていただけに残念だが、ワールド・グループ再昇格を果たした'96年のチームでは最年少だった
クガが、今や最年長となるほどメンバーも入れ替わったわけだし、若い選手にも奮起してもらって、”自分たち
の手で”また再々昇格を果たしてほしいものだ。今回のカナダ遠征に同行していたフランコ・フェレイロ君も、自分より
年下のダンセビックの活躍を目の当たりにして、刺激も勇気も与えられたことだろう。今後の頑張りに期待!
Brasil Open (コスタ・ド・サィーペ) Sep 8 〜 Sep 14
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NYからフロリアノポリスに帰還した後は数日のオフをとり、9/4(木)にコスタ・ド・サィーペ入りした。
「まだ数年はコートに留まるよ。」というコメントを出さねばならなかったところに、U.S.Open1回戦の
負けっぷりをみたブラジルのファンの心配ぶりが目にみえる。私だってかなり心配だし、昨年優勝を飾った
この大会で良い気分が戻ってくればと願ってはいるが、あまり目先だけに結果を求める状況ではなくなったと
思うので、大きく構えて今後の取り組み方をしっかりと見つめてほしいと思う。こちらもファンのひとりと
して冷静にじっくりと待つつもり。
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ドローが決定。シングルス初戦の相手はマグナス・ノーマン(スウェーデン)。思えば今年のモンテカルロで
ノーマン相手の試合を落としてから、軌道がズレてしまった感があるので、その反省はいかして欲しいものだ。
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翌週にデ杯プレー・オフが控えているためダブルスも気になっていたが、参戦は取りやめたようだ。個人の
プレーヤーとしての優先順位と、チームの代表プレーヤーとしての責任で難しい判断が続くと思うが、今週は
まず自分の足元をしっかりと固めることにしたのかな。その間に他の若手プレーヤーがダブルスの枠を奪うべく
奮闘してくれれば良いのだが、サもサレッタもそれぞれアルゼンチン勢と組んでの参戦である。このあたりは
よくわかんないなぁ。。。
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グガの1回戦は第2日となり、ひき続き”予選の試合よりも多くのギャラリーを集めて”練習中。今年の
大会サイトには練習のコート割りとスケジュールまで発表されており、ついこのあいだ練習風景を求めて
広いU.S.Openの会場内をさ迷い歩いた者としては、現地の観客が羨ましいぞ。
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第1日目は雨で順延となり、第2日目は両手一杯(?)のOrder of Play。グガはセンターコートの
第6試合目に登場予定だ。他のブラジル選手も一気に登場するし、地元観衆の暖かいサポートをお願いしたいな。
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ブラジルはまだ9/9(火)だけど、一足先に日本では9/10(水)のバースデー。時が回るにしたがって世界中の
ファンがバースデーを祝ってくれるはず。大ベテラン勢と元気な若手に挟まれて苦しい世代となるけれど、
自分らしいプレーで前途を切り開いていってほしい。誕生日おめでとう!
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1回戦後のインタビューの模様は、大会サイトに20分以上の長編ビデオとして紹介されている。口調も
落ち着いているし、自然に笑みが浮かぶという感じで、ホッと安心した様子がネットを通じても伝わって
くるようだ。もちろん(笑)も織り込んでいるし、短い質問にも延々と答える様子はいつものとおり。
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母国の大会ということで、大いに頑張る大会サイトの他にも記事が一杯で、チェックするのも大変だが、
嬉しい大変さなので、ずっと続いて欲しい。その中に何度も言及されてきた”兄弟たちの問題”について、
本人が自分の言葉で答えているものがあったので、紹介してみます。
「弟のギレルムは家族の最も大切なメンバーだ。彼が家族に加わったことで、僕らは今あるように成長する
ことができた。母がすごく会わせたがっているから、問題がなければ、弟も水曜日(9/10)の僕の誕生日には
やって来るはずだよ。」「兄には2人の子供が生まれて、彼らが早産だったため、懸命な努力があった。
今は(誕生から)1年以上が経って順調に成長しているよ。確かに、双子たちが生きて成長するための
力を求めて格闘する時もあったけれど、今は全く安定しているといっていい。」
どのテニス選手にも家族があって、自分がいつも離れているからこそ心配も多いツアー生活なのだと思う。
それでも、それを自分の成績と結び付けられるのは絶対に嫌だと思うので、ここでもこれくらいに留めて
おこう。。。
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第4日目・9/11(木)の2回戦はヴェルナー・エシャウナー(オーストリア)との対戦となり、6−2・6−1で
順調に突破。次の準々決勝の相手は、チェラを破る殊勲の白星を挙げた同僚のリカルド・メローに決定だ。
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第5日目・9/12(金)に行われた対メロー戦は、6−2・6−2でしっかりとまとめて、久々の週末
(=準決勝以上)でのプレーが決定した。準決勝の相手はライナー・シュトラー(ドイツ)。インディアン
ウェルズ以来となる準決勝の相手が、そのインディアンウェルズの準決勝の相手というのも何かの縁か?
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「2人ともブラジル人だから、観客はどちらを応援していいかわからないんじゃないかな?」とグガが語って
いた準々決勝の対メロー戦。やはりというか当然というか、観客の声援は偏りがちだったらしいが、メロー
の好プレーにも拍手喝さいのとても良い雰囲気の試合だったらしい。同胞と対戦するのは落ち着かないというが、
アルゼンチン勢やスペイン勢のように、対戦が避けられないほど多くの同胞が出てくるといいな。
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「やりたかったことが出来なかった。グガはとても良い調子で試合にはいってきて、プレッシャーをかけ
続けた。僕のサービスを破って、自分のサービスをキープして、全くチャンスを与えてくれなかった。
彼のゲームは完璧だったよ。」−−−というのはメローのコメントだが、ブレークポイントは握ったし、
母国で行われたATPの大会で準々決勝進出というのは立派な成績だ。グガも大いに誉めたたえていたようだし、
これからの活躍が楽しみだ。
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この後は、デ杯・プレーオフのためにすぐにカルガリー(カナダ)に向けて飛び立つことになる。サレッタ、
サ、メロー、フェレイロらのチームメイトは一足先に出発しており、現地で合流する予定。依然として続く
ブラジルテニス連盟(CBT)とサンタ・カタリーナ州テニス連盟(FCT)の確執のあおりを受ける形で、自分は
”政治”には一切関与しないとのコメントを出さねばならない状況なのが気になるが、”(連盟の)会長が
誰になるかという問題とは一切切り離して、ブラジルの代表としてデ杯を戦う”という意志で臨むそうだ。
お知らせ Sep 6
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昨年と同じくU.S.Open観戦のため、しばらく更新を休止しておりました。グガは単複初戦敗退となってしまったため、文句
なしに楽しい観戦だったとは言えないものの、それでもやはり生観戦は素晴らしいです。天候に恵まれたおかげで
昨年より1日多い7日間の観戦の様子は、また「なまU.S.Open
2003」として地道にアップしていくつもりです。
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