Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち
2004 Vol-2
2004 Vol-2は中南米クレーコートシリーズ第1戦チリ〜第3戦ブラジル・オープンの模様。
インフルエンザというマイナス要素があったものの、母国の大会を優勝で飾るという嬉しいシリーズとなった。
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2004 Vol-1
20勝目、おめでとう! Mar 2
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先週後半はキリキリと舞っていたため更新できなかったけれど、ブラジル・オープン準決勝は、ホセ・アカスーソ
(アルゼンチン)を6−4・6−3で破り、雨天中断&順延で2日がかりとなった決勝戦では、アウグスティン・
カレーリ(アルゼンチン)を3−6・6−2・6−3で破って、2004年シーズンの1勝目、キャリア20勝目、
そして2001年7月のシュツットガルト以来となるクレーコートでの優勝を決めてくれた。おめでとう〜
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インフルエンザのせいで満足に準備ができないまま母国の大会を迎えてしまった時は、少々動揺していたというが、
「”乗り越えた”1週間だった。」と語るとおり、一戦ごとに問題を克服しながらの優勝は立派。地元だから頑張るのは
当たり前だが、地元の期待に真の意味で応えるのは本当に大変なことだと思う。これで今回の南米クレーコート・
シリーズは3戦連続で地元選手の優勝となり、大会関係者にとっても”めでたし!”続きである。
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決勝翌日の3/1は、お母さんのアリスさんの55歳の誕生日らしい。親孝行なバースデー・プレゼントになりました〜
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キャリア20勝目というのは”節目”の勝利だが、個人的にはその勝利数よりも、'97年シーズン以来8シーズン連続で
1勝以上を挙げていることに二重マルをあげたいな。大会の規模は色々あれど優勝するのは大変なことだから、
8年連続という記録は大いに誇っていい成績だ。もちろん、1勝以上だから2004年シーズン中に何勝してもいいし、
連続シーズン記録はどこまでも続いてよいので、これからもどんどん積み重ねてもらいたい。
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「(20勝を挙げた地域別で)足りないのはアフリカだね。」というコメントに、アジアも足りないじゃないか〜
と文句をつけようと思ったら、”オセアニア”で括られていた。う〜ん、そんな大雑把な括り方は許さん! 許すと
すれば、オーストラリアン・オープンが追加された時だぞ〜
Brasil Open (コスタ・ド・サィーペ) Feb 23 〜 Feb 28
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移動日当日の2/21(土)夜から、クレーコートとして生まれ変わったセンターコートで練習開始。”病み上がり具合”が
注目されるはずだったが、
きっちりと剃りあげたツルツル坊主頭の方が断然目立っていた様子。これで今シーズンは床屋さんいらずで、少なくとも
アテネ・オリンピックあたりまでは鉢巻きもいらないはず・・・ということは、やはりオリンピックが終わらないと
ウェアーメーカーも決められないのかな?? と邪推に走ってしまうが、坊主頭の本当の理由については、2/22(日)夜に
予定されている記者会見できくことができるだろう。(まぁ、たいした理由はないと思うけれど。)
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4/9〜4/11に予定されているデ杯・南米ゾーン2回戦の相手はパラグアイとなり、会場も今回のブラジル・オープンが開催される
コスタ・ド・サィーペに決定したが、ブラジル・チームのキャプテンを務めていたアシオリー氏が、ブラジル・テニス
連盟から突然その任を解かれることになった。後任は、2001年のブラジル・オープンで現役を引退し、現在はアンドレ・
サのコーチを務めるジャイメ・オーシンス。
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最も気になるのは”病み上がり具合”。数日休養したことで気分は良くなったらしいが、まだだるさが残っており、
会見を行った日曜日まで抗生物質のお世話になっていたようだ。1回戦が予定されている火曜日の夜までに、
出来るだけ回復しているといいけどなぁ。。。
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会見では、ブラジル・テニス連盟による突然のデ杯キャプテン解任に関しても多くを語っているものの、連盟への批判が
主であり、批判の言葉は注意して扱いたいので、これは後日時間があればその時に・・・。
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第2日目・2/24(火)のセンターコートのナイトセッションとして行われた1回戦は、オスカー・エルナンデス(スペイン)を
3−6・6−2・6−3のスコアで振り切った。第2セット途中までは、ブラジルの観衆の”息を詰まらせた”
らしいが、まずは初戦突破という結果を喜びたい。
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第3日目のナイトセッションとなる2回戦の対戦相手は、”11歳の時に、グガがローランギャロス初優勝を
飾ったシーンをみて、すぐにファンになった”というリシャール・ガスクェ(フランス)。今からはそんな世代が
対戦相手として登場してくるんだなぁ。。。
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第3日目・2/25(水)の2回戦は、17歳のガスクェを7−6(7-3)・6−3で破り、準々決勝へ進出。若いガスクェが
慣れない連戦で疲れていたことも勝利の手助けになったようだが、27歳の方もまだ体力回復中の身だから、
コンディション的条件は五分五分だったといってもよいだろう。もちろんブラジル観衆の声援は超不公平だった
だろうけれど、それはリシャール君も納得してくれるだろう。
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「”チーム”の主要なメンバーのうち2人が女性であることを、グガは全く特別なこととは思っていない。」−−−
というのは、担当理学療法士のマリアンジェラさんのコメント。選手が特殊なことだと思っていなくても、例えば、男性
トレーナーならば選手がいるドレッシング・ルームへ入っていけるのに、グガの方が出てこなくてはならないなどの面倒な
一面があるが、それもグガは意に介していないという。
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1回戦と同様に、難しかった試合を勝つことができたのは約4,000人の観客のサポートのおかげであると感謝するグガだが、
観客のサポートに応えようとする自らの努力のおかげともいえる。−−−「ここブラジルでは、これで十分という
リミットはない。コート上で全てを注ぎ込まねば。(コスタ・ド・)サィーペでは3年連続の準決勝だけど、それを
考えるより、とにかく決勝へ行くことを考えたい。」
おうちで休養〜コスタ・ド・サィーペへ Feb 21
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ブエノスアイレスで1日休養した後、フロリアノポリスの自宅へ戻り、2/21(土)にブラジル・オープンが開催
されるコスタ・ド・サィーペへ移動した。体力が回復しているといいけれど。。。
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今年のブラジル・オープン決勝戦は、2/28(土)の夜に行われることとなった。翌週のアカプルコにも
出場を予定している選手たちにとっては、移動の時間を考えればありがたいスケジュールだが、”病み上がり”にとっては、
休養日が1日減ってしまうありがたくないスケジュールである。チリの決勝も
土曜日にしてくれたら良かったのにな。
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シングルスのドローが決まり、第3シードのグガはオスカー・エルナンデス(スペイン)と対戦することになった。
ドローの真下には、ガスクェvsフェレイロという若者対決が。
ATP Buenos Aires 2004 (ブエノスアイレス) Feb 16 〜 Feb 22
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ブエノスアイレスは、ダビド・フェレール(スペイン)と対戦した1回戦で6−3・7−5のスコアで敗れ、早くも終了。
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来週は”重点目標”のブラジル・オープンが開催されるが、もう1日ブエノスアイレスに留まって様子をみてから、ブラジル・
オープン会場のコスタ・ド・サィーペへ向かうか、フロリアノポリスへ帰るか決断するという。多分、来週までに治して
くると思うけれど、無理して後々に響かないようにね〜
Bellsouth Open (ビニャ・デル・マール) Feb 9 〜 Feb 15
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2/6(金)にフロリアノポリスを出発したという記事が出た数時間後に、ビニャ・デル・マールに到着したという
記事が出て、近くの国で開催されるというのは良いことだねぇ〜と思う。近くで開催されても競争の厳しさは
変わらないし、近隣諸国には強豪がひしめいているし、地元のチリ勢も元気だから、”南米の代表的スター”といえど
大変だけど、しっかりと戦っていきましょう〜
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会場では、ブラジル生まれでブラジル育ちのドイツ人ベーレントや、プレシーズンに一緒にトレーニングしたレビィーや、
友人のラペンティらを相手にしっかりと調整が続けられているようだ。
開幕前の週末には、会場で行われるチャリティや地元のTV番組に出演することが予定されており、コート外の
仕事も忙しそう。
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地元のマスコミによると、グガが喋るスペイン語は”とてもはっきりとしたカスティリャーノ”らしい。昨年の
アルゼンチンの新聞サイトでは、”アルゼンチン人のアクセント”と書かれていたけれど。。。
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日曜日のチャリティ・イベントにマリアノ・サバレタと共に登場し、地元の子供たちを
相手にテニスレッスンやサイン会を行った。”テニス選手にならなかったら、子供たちと一緒に仕事をするのが好きだから、
先生になっていたかも?!”というグガだけに、参加した子供たちと一緒に記念写真に収まる様子は、まるで”保父さん”
のよう。
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自分のオフィシャル・サイトでガールフレンドの名前を公表したことで、今季は彼女同伴のツアー参戦もあるのでは?と
思っていたら、早速今大会から彼女同伴らしい。行動がわかりやすいな。。。
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2/9(月)第1日目のセンターコート・ナイトセッションとして行われたシングルス1回戦は、ジャン・レネ・リナール
(フランス)を6−3・6−3で破って2回戦へ進出。仕事中にチラチラと眺めていたライブ・スコアからは、試合開始
直後は少し苦労している様子が感じられたが、途中からは快調に進み、昨年のローランギャロス以来のクレーコートと
いうことで、初戦はかなり苦戦するのでは?というこちらの心配をよそに、久々にほとんどハラハラさせることなく
1時間弱の試合を締めくくってくれた。
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”苦戦するのでは?”と予想していたのは本人も同じだったようだ。−−−「最初の試合では不安定になるだろうと思っていた。
正直に言って、クレーでの最初に試合でこんなに良いプレーができるとは期待していなかったよ。コート上で快適だったし
自信を感じられた。」
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2/10(火)第2日目は、久々にハレル・レビィーと組んでダブルス1回戦に登場したが、ラペンティ(エクアドル)
/ロドリゲス(アルゼンチン)組に5−7・6−7(3-7)で敗れた。今回は残念だったが、昨シーズンのオークランド
準々決勝進出のポイントが失効して、ダブルス・ランキングは益々下降中だけに、地道に頑張ってもらいたい。
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いくら”ナイト・セッション”といっても、22時過ぎにスタートというのはあまりにナイト過ぎないか?! と思うのだが、
真夏のチリだと21時頃までは陽射しが残っているのかもしれないな。プレーヤーの視覚的には夕方から夜にかけての
試合が最も難しいというから、それを配慮しての試合開始時間かもしれないが、帰路につく観客のアシは大丈夫??
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2/13(金)第5日目に行われた準々決勝は、6−1・2−6・7−6(7-4)のスコアで勝ち残り準決勝へ進出。随分と
アップ&ダウンが激しい試合だったようで。。。もし、第3セットの5−0/40−15までリードした試合を
落としていたら、今シーズンの軌道が大幅に外れるところだったな。。。
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グガが準決勝進出を決めた次の試合で、同僚のサレッタもまた準決勝進出を決めた。サレッタの方はここまで1セットも
落としておらず、かなり気分良くプレーできているようである。あるブラジルのスポーツ系サイトでは、”ブラジル人の
決勝の可能性もあり”なんて書いてあるが、それは気が早すぎるってものだ。もちろんそうなれば素晴らしいけれど。
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2/14(土)第6日目、ディフェンディング・チャンピョンのダビド・サンチェス(スペイン)と対戦し、7−6(8-6)・
6−4で競り勝ち決勝進出を決めた。決勝進出自体は昨年10月のサンクトペテルブルグ以来だが、クレーコートの大会の
決勝は、2001年7月のシュツットガルトまで遡る。以来クレーの大会では4試合続けて勝つことができないという事態が
続いていたが、その不名誉な記録も今回でピリオドだ。もちろんそれで満足するわけにはいかず、日曜日にはATPの
International Series以上のレベルでは29回目の決勝で、20個目のタイトルを目指すことになる。
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プレシーズンのトレーニング中から、クレーコートでの好成績を目指す発言があったが、もっと細かく言うと、
目指しているのはプレーの安定性・継続性とクレーでの成功なのだそう。日曜の決勝では、このふたつの目標を目指して、
”一撃で二匹のウサギを得る(=一挙両得、一石二鳥)”作戦でいくらしい。”二兎を追うものは・・・”という
ことわざもあるが、今回の場合は、一匹を追いさえすれば残る一匹は自然に付いてくるだろうから、一直線に
頑張ってもらいたい。
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グガ・ファンにとっては残念な決勝だったけれど、優勝者ゴンサレスにおめでとう!を忘れるわけにはいかないな。
前週はデ杯・南米ゾーン戦を戦い、そのまま地元のプレッシャーがかかる大会でセットを落とすことなく優勝するとは
アッパレ!だ。2週間後に地元ブラジル・オープンを迎えるグガも、次回は負けちゃおられませんね。
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決勝では声援を相手に回して戦うことになったグガだが、大会期間中に受けた歓待はとても嬉しかった
らしく、表彰式のスピーチでも感謝の言葉を忘れなかったようだ。そして2005年も是非戻って来たいとも語ったらしいが、
デ杯戦が重なる予定はないのかな??
”Gira Latino-americana”へ向けて Jan 27 〜
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メルボルンから帰国するや1日の休養を挟んで、パソスさんのアカデミーで南米クレーコート・シリーズに向けての練習を
開始した。練習パートナーは、プレシーズンのトレーニングでも一緒だった同僚のペドロ・ブラガ。彼は12月に行われた
ブラジル・オープン国内予選で優勝して、中南米クレーコート・シリーズ予選を回るための副賞の航空券をゲットしている
ので、ツアー期間中も一緒に練習する機会が多くなるだろう。
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南米クレーコート・シリーズの各大会は、グガにとっては全て優勝経験がある験が良い大会だ。チリでは(大会名も
開催地も変更されたが)2000年にプエルタを破って優勝、アルゼンチンでは2001年にアカスーソを破って優勝、
そして母国ブラジルでは(サーフェスはハードコートだったが)2002年にコリアを破って優勝している。3回とも
決勝の相手がアルゼンチン勢というのも、最近の勢力地図を表しているようでおもしろい。
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仕事はコート上にとどまらず、2/3(火)にはスポンサーのMotorolaの招待を受けて、サンパウロで開催されていた
”Fashion Week”のゲストとして登場した。”Fashion”といっても、登場した本人の装いは、黒のテニス
シューズにブルージーンズというカジュアル・ルック。かろうじて、整髪料で整えた髪と襟付きの
黒シャツが、ちょっぴり”Fashion”を感じさせないでもないな。。。
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クエルテン・オフィシャルサイトにちょっと注目という意味では、チームのメンバーとして理学療法士の
マリアンジェラ・リマさんが紹介されていることもひとつ。リマさんは長きに渡って一緒に仕事をしてきた
担当療法士だったのだが、2002年にグガが腰の手術を受けることになった時点で一旦協力体制が終わり、今シーズン
開始時に改めてまた契約がスタートしたという経緯がある。2002年当時に故障箇所の検査を担当した医師が、
本人と関係者の了承なしにマスコミに故障の状態を発表してしまったといわれる出来事ををきっかけに、何か
行き違いが生じてしまったようだが、また一緒に仕事をすることになったのは何よりだ。これからは益々
理学療法士の協力が重要になてくるだろうから、よろしくお願いしますね〜
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