Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち
2004 Vol-3
2004 Vol-3は、母国ブラジルのテニス連盟への抗議から始まり、2004年マスターズシリーズ 3戦連続初戦敗退という波乱の日々。すぐに結果は出なくともいつかは実る時が来ると信じて進みましょう!
Tennis Masters Monte-Carlo (MS・モンテカルロ) Apr 19 〜 Apr 25
試合後の会見では、いつものとおり”初戦の自信のなさ”を語っていたようだが、今回のように2回戦が無い ことはあっても(と、書くのもわびしいが)、初戦は大会に出場する限り常について回るのだから、そう言って ばかりもいられらないだろう(と、ここは問いかけ)? 私だって自信なんか全然持てない仕事をいきなり 振られて、朝早くから夜遅くまで走り回って、不当な言いがかりをつけられて、それでも気の強さを捨てずに 生きてるんだから頑張ってよね(と、ここは拗ねながらも応援)! そうは言っても、私も月曜日にはひとつ 挫けたから偉そうなことは言えないんだけどさ(と、ここは懺悔)。それに第3日目くらいになったらモンテカルロの 項ごとVol-4に移る予定だったのに、すぐに終わっちゃうから移行できないじゃないか(と、これは言いがかり)。 マスターズシリーズ3戦がひとつのページにあっさり収まってしまうなんて寂しいぞ(と、これは正直な気持ち)。
NASDAQ-100 Open (MS・キービスケイン) Mar 24 〜 Apr 4
ポイント的にも痛いのだが、隣国の若い選手に勝ち星を提供してしまったのもまずいなぁ。。。モナコは昨年末の サンパウロ・チャレンジャーに優勝してからブラジルのテニス関係者も注目の選手で、ドローが決まってから気には なっていたのだ。今どきの若手選手らしくハードコートも器用にこなすようだが、やはりクレーコートで手強い 選手だろうから、ヨーロッパ・クレーシーズンでも要注意だ。
対する選手側は最小限の言葉と変わらない姿勢で対抗しているようで、がんばれ〜!とエールを送りたいが、かなり 大変な状況だと思う。デ杯ボイコットを初めとする抗議行動は、これからの自分たちと自分たちに続く選手のため という思いが動機となっているはずだが、”他の人のため”という思いもどこかでボタンを掛け違えると他の 人へのプレッシャーとなりかねないので、”他の人のためを思う自分のため”という心持ちが必要となるだろう。 私は、クエルテンという人はこの微妙な違いを理解している人だと思っているけれど、それだからこそ気疲れも 相当なものだろうなぁ。。。
4年前のシドニーオリンピック前のスポンサー騒動時にも思ったことだが、二者の間に立って交渉できる人がいないものなのか??
・・・というわけで、次のモンテカルロでは良いところをみせてくれないと許さん!
Pacific Life Open (MS・インディアンウェルズ) Mar 12 〜 Mar 21
しかし、本人が大会へ向けて集中できていれば良いことなので、静かに健闘を祈る! そして新たに剃りを入れていなければ、 '99年のローマ当時くらいまでは伸びているはずの髪で動いている姿を観たいので、ひとつひとつ勝ち上がってくれることを 祈る!
しかし、数字の方は許してくれず、昨年の準優勝ポイントが失効した後はエントリー・ システム上は20位あたりに落ちてしまうだろうけれど、来週のマイアミには、昨年の初戦敗退のおかげ(?)で 一気挽回のチャンスがあることだし、頑張って稼ぎにいきましょう。
改革を願って・・・ Mar 9 〜
「(ボイコットにより)僕が得られるものは何もない。しかし何かやらねば。このまま僕が動かずに、この状況が 続くとしたら、同じ問題を抱えたまま5年や10年が過ぎ去ってしまう。」「(今回の行動は)他の人々にとってのきっかけとなるだろう。 不満は僕だけのものじゃない。ジュニア選手、プロ選手、コーチの多くが不満を抱えている。誰かが何かをしなければ ならない。すぐに水をワインに変えることは出来ないとわかっているけれど、長期的にみれば重要なこととなる だろう。」
自分がローランギャロス初優勝を遂げて以来、人々のテニスへの関心は増し、企業もスポンサーとして興味を持ち 始めたのに、ブラジル国内のテニスの普及と発展に関しては、相変らず地方の連盟と個人レベルの努力に頼っており、 国レベルの施策が行われていないこと。ジュニアを卒業した若手選手へのサポートがないこと。そのために、 自分がテニスを始めた頃と同じかそれ以上に選手がテニスを続けていくことが困難であること。ブラジルでは最も 実力が高い選手で構成されるデ杯チームに対しても敬意が欠けていること・・・等々が主な批判の内容である。
CBTに対しては、会長選挙の不正疑惑や使途不明金の問題により会長の辞任を求める反対派の動きがあり、その先鋒と なっているのがサンタ・カタリーナ州のテニス連盟で、その連盟会長がグガのお母さんの昔の同僚ということで、 関連を問われることもあったようだが、自分が問題としているのはテニスに関することのみで、会計的な問題に関しては 何も知らないし、自分の領域ではないし、その動きには関与していないと語っている。
この4人の間では、ブラジル・オープンの期間中から話し合いが持たれていたようだ。オーシンスの声明文によると、 特にグガとはじっくりと話をしたらしく、”このとても難しくデリケートな問題について話し合ったことで、我々の 友情と尊敬はより深まった”と述べられている。
リカルド・メロー−−−「僕は今の大会に集中したいけれど、僕の立場はグガやサレッタと同じだ。」
アレクサンドル・シモーニ−−−「僕も出場しない。僕は政治には関わりたくないし、誰のことも悪く言いたくは ないけれど、友人たちと対立したくない。この数日間に一緒にいたリカルディーニョ(メロー)と話し合って、 もしチームに呼ばれても参加しないと決めた。今は選手が団結する時だ。」
フランシスコ・コスタ−−−「僕は(ボイコットは)良い決断だと思う。ブラジルの人々はグガが国を代表することを 辞めたわけではなく、テニス選手のためにやっていると考えなきゃならないよ。僕は常にCBT反対派のひとりだった。 これは多くの人が待っていたことだよ。もし僕がデ杯に召集されていたらボイコットに加わっていただろう。」
ブルーノ・ローザ−−−「僕はグガはテニス界に変化をもたらすために勇気ある態度をとったと思う。僕はプロ 選手たちから(ブラジルのテニス界には)土台が欠けていると聞かされてきたけれど、僕らジュニア選手でも 言えることはたくさんあるよ。他の国々では、選手がコーチ陣と共にトレーニング方法や意見を交換する場があって、 一緒に遠征し共に学びあうという機会がある。まさにラリ(・パソス)がやっているようなね。これが僕らの国に 欠けていることだ。」
ブルーノ・ソアレス−−−「選手はデ杯で戦うことに喜びを感じているのだから、(ボイコットは)間違いなく 痛みを伴うものだ。CBTは世界NO.1の選手を抱えていたのに、テニスを発展させることは何もしなかった。今こそ テニス選手が団結する時だ。」
マルセロ・メロ−−−「グガはブラジル・テニスの中心だ。彼の行動によって何かが動き出すだろう。ブラジルには 選手をサポートする体制ない。僕が一例だよ。僕はジュニアからプロへ転向する間に実質2年間を無駄に した。インフラが欠けているんだ。」「皆がグガの例に倣うべきだと思う。もし誰かがデ杯に召集されてプレーしたら、 彼の思いに反することになる。なぜなら、間違いなく彼は他の選手たちのことを考えて出場しないことにした のだから。」
ロナウド・カルバーリョ−−−「グガは正しい決断をしたよ。彼はブラジルを苦しめるのではなくテニス選手に 利益をもたらそうとしているんだ。ブラジルのテニス界に最も必要なのはトレーニング・センターをつくること だ。そしてもっと多くの大会を開催することだね。」
マルコス・ダニエル−−−「僕はこれまでチームに召集されたことはなかった。だから待つつもりだよ。とにかく、 何かの決断をする前に多くの選手たちと話し合いたい。グガとラリとも話したいんだ。彼らは僕と同じような考えの 持ち主だからね。でも今はインディアンウェルズに集中しようとしているだろうから、煩わせたくないんだ。」