Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち
2004 Vol-4
2004 Vol-4は、バルセロナ準々決勝途中棄権〜マスターズ・ローマ&ハンブルグ欠場〜 不安一杯のなか今出来ることしっかりと実行してみせたローランギャロス・・・というドラマティックな初夏のヨーロッパ編!
名誉なお仕事 Jun 13
「僕にとって他にはない機会だったよ。まるで初めてお菓子をもらった子供のような気持ちだった。これはとてつもなく 名誉なことで、このリレーに参加したことで既にオリンピックのスピリットを味わっているよ」。
ウィンブルドンは欠場・後半戦はトロントから Jun 9
「僕の最も重要な目標はフィジカル面でしっかりと回復することだ。後半戦の重要なトーナメントでプレーする ために調子を上げるには、少なくとも6週間は必要だ。」
おかえり〜 Jun 4
”第3セット序盤でブレークした時に、もっとエネルギーを注ぎ込めたなら、もっと跳んだり走り回ったりできたなら、 そしてもう少し自分の身体から何かを期待できたなら、”というナルバンディアン戦後のコメントからも、大きなフラスト レーションを感じさせるが、そんなフラストレーションとも上手くお付き合いしなければならないのか。。。
(ついでに白状すると、2000年の決勝戦も最後は見ちゃいられませんでした! あの時も腰の具合を考えると気が気じゃ なかったし。。。そしてもうひとつ白状すると、1997年の初優勝決定の瞬間も見てなかったんです。これはドキドキ ハラハラに耐えかねてというよりも、第3セット序盤にポイントが絡み始めた時点で、これはまだまだ長くなるから 今のうちにお風呂に入っておこう〜と判断した故にライブでは見逃しちゃったわけだけど。)
Roland Garros (パリ) May 24 〜 Jun 6
「再びローランギャロスのタイトルを勝ち取るのは今年ではない。今回の参戦は回復の過程のひとつととらえているよ。 今年は自分の具合を気にかけなければならない。また問題が起これば、さらに状況は難しくなるだろう。限界を越えようと する意志はいつも僕を助けてくれるけれど、今はしっかりとした判断力を持つことが必要だ。」
期待はあまり持てなくとも参戦すると決めたからには、しっかりと戦ってほしいもの。これまでは、身体的コンディションが 芳しくない時には、精神的コンディションもそれにつられてしまうことが多かったようだし、それが当たり前では あるけれど、ここらで”27歳、大人のボク”に期待したい。(まぁ、大人は”ボク”とは呼ばないだろうけれど、 どうしても”わたくし”というイメージじゃないもんで。。。)
世界中のファンの一人として最も心配していたのは、故障が悪化すること、そして、その故障によって強いられる 結果がグガ本人のスピリットに与えるもの。。。本人が最も気合いが入る大会は、本人に最も不思議な力を与えてくれる 大会であると当時に、最もダメージを与えかねない大会でもある。苦しい戦いだっただろうし、痛みも増しただろうけれど、 最後に勝利というご褒美を手にすることが出来て本当に良かったなぁ〜としみじみと思う。
「(第5セットになると)相手は大声をあげて自分を盛り立ててきて、僕は勝機を見出さなければならないと思った。 そして自分でも何処かわからないところから力を得て、勝利が僕のものになるように望まれていると感じ始めた んだ。そうするうちに自分がやる事全てに確信を持ち、この試合に負けるはずはないと思えるような瞬間が やって来た。ローランギャロスに来るといつもこの興奮を感じるんだ。少なくとも大会中に1〜2回はね。 この感覚は本当に特別なものだ。似たような興奮はサィーペ(ブラジル・オープン)でも感じることができる けれど、これはとてもありがたいことだよ。」
こんなコメントを目にすると、期待と同時に”無理はするなよ〜”という心配指数も高まるが、本人はいつものとおり 興奮しつつも冷静のようなので、判断が必要な時はしっかりと判断してくれるだろう。
勢いはつけたはずなのに夜中のリアルタイム・スコアを前にすると小心者になるアタシ。ずっと見つめているのも怖いけれど、 しばらく目をそらした後に見つめる時はもっと怖い。今年はwowowの生中継映像に逃げる手もあるが、いきなり”現在の 様子です”映像が飛び込んでくるのも恐ろしい。ええぃ、寝てしまえ!と思うが、もうすでに夜は暮れるだけ暮れており、 今から寝たって6時には起床しなければならないのだ。
翌日の朝。嬉しい結果に気分は上々で出社するものの脳みそは起きてこない。9時開始の打ち合わせ用にデータを まとめよと言われても、そんなに短い時間ではできましぇ〜んと泣きついてみたら、12時間後の9時だった。レッドクレー の戦い並みの耐久戦だ。その打ち合わせが終わる頃には2回戦のオーダーも出ていることだろうよ。。。そして今日が 2回戦だと思うとドキドキで食欲不振の第4日目に続く・・・・・
その笑顔を縁取る髪に関しては、視聴者からは”長い髪の方がいい”という意見もあったようだ。私もクルクル髪の 方が好きだし、普段だったらこの長さの時はモンチッチ以外の何者でもないのだが、今回は”お坊さん”からの出直し だったし、勝者の輝きもプラスされて、なかなか爽やかでよろしいんじゃないかと思いますよ〜
一番心配なのはやはり故障の具合で、二番目に心配なのは相手のロペスがバカ当たりしてくることで、三番目に心配 なのは太陽が輝かないことだけど、これは心配したって仕方ないことだからなぁ。人事を尽くして天命を待とう! (と言っても、ファンとして”人事を尽くす”状態とはどのようなものなんだろ??)
これは、5セット・マッチを見越して戦うというよりも、”もし相手がスタートダッシュをかけてきて序盤を 制されたとしても慌てずに戦おう”という心構えから出たコメントだと思う。そしてその心構えは、身体的には 今年よりは良い状態だったはずの昨年の4回戦(対ロブレド)で、第1セットを取られたことでペースを握ることが できなかったという反省から生まれたものだろう。どうやら、何度も同じような反省を繰り返しつつも、少しずつ ”経験”はいかされているようである。
「モンテカルロの時点ですでに最も苦しかったと思う。かなり期待を持っていたのに早々と敗れて、そこで何日も 練習をしなければならなかった。バルセロナでは良いプレーができていると感じていたし、とても 良くボールも打てていた。もちろんそれだけ良いプレーをしていたのに準々決勝で棄権しなければならなかったことには 失望したけれどね。でもそれは、そこで一旦立ち止まって、この大会(ローランギャロス)にたどり着くために何を すべきかを探るためには良かったと考えている。
だから、バルセロナの後は、相変らず易しいことではなかったけれど、頭の中は落ち着いていたし自分が何を すべきかが はっきりとしていた。このようにして僕は生きていくなかでの物事への立ち向かい方を変えたのだと思う。そして 期待というものの概念も変えたんだ。これで物事がちょっと違ってみえるようになった。これが多分自分を助けて くれているよ。だから、バルセロナの後が最悪ってわけじゃなかった。とてもハードにトライして練習を重ねた モンテカルロの週、これが僕にとっては最も厳しかったと思うよ。」
何だか当時の心の動きがみえるようである。決して要領良くは語っていないものの、自分の思いと考えを素直に語っている ように感じる。私も、モンテカルロ初戦敗退の報をチェックした時には、昨年の同大会の結果(2回戦でノーマンに逆転 負け)がその後のクレーシーズンの戦い方に影響を与えてしまったと語っていたことを思い出し、きっと落ち込んじゃう だろうなと思ったのだが、実際にかなり辛い結果だったのだな。。。
反対に、バルセロナでの治療の日々を落ち着いて過ごせたというコメントにはホッとする。別のインタビュー記事に よると、サッカー観戦や買い物や街見学の時間も持つことができたようだし、バルセロナの街の人々がプライバシーを 尊重しつつも行く先々で暖かい声をかけてくれて、それがとても嬉しかったというコメントもあったし、強がりでは なく本当に意義のある日々になったのだろう。そしてそれがパリの人々の暖かい声援を受けるプレーに繋がっているの だな。。。
とにかくまずはお疲れさま〜&ありがとう! 正直に言って2週目までドキドキできるなんて開幕前には思いも しなかったもの。そして不安なしに自分好みのゲームを展開できるように、故障のケアを十分にね! きっと、打ち合って、 走り回って、お客さんが盛り上がって、ポイントを取って、自分も盛り上がって、そして勝ちたいんだよね。。。
パリ入り・・・ May 18
ヨーロッパ・クレーシーズン中に2つのマスターズ・シリーズ('99以前はSuper 9)を欠場したのは初めてで、'97年以来最も準備がないままの パリ入りは不安一杯だろうけれど、挑戦できるコンディションなら思い切って挑戦してほしいし、今後に不安が残る コンディションなら冷静に判断してほしいな・・・と思う。そこにいないと寂しいのは身にしみてわかったけれど、 本人の努力が及ばないところで辛そうなところを観るのもイヤですからね。。。
バルセロナ途中棄権とローマ&ハンブルグ欠場 May 2
その後、準々決勝途中棄権の報と棄権時のスコアをきいて不安4倍増。そして、5/2(日)に予選が開催されている 会場のTIM(スポンサーのひとつ)のブースでネットを覗き込んで正式に欠場のニュースを確認した。
このTIMブースのインターネットでは、セキュリティがかかっていたせいか単に重かったせいか、お目当てのページに行き着けず 仕方なくアクセスできたユーロスポーツのイタリア語版をチェックした。イタリア語でテニス情報をチェックする機会は あまりないものの、毎日ポルトガル語のテニス情報をチェックしていたおかげで意味がわかってしまう。それが 便利なんだか、得られた情報が情報だけに悲しいんだか。。。
・・・といっても、関心が散漫になるのは避けられないんですよねぇ。。。初戦敗退で早々といなくなってしまうのも 困るけれど、最初からいないというのはとにかく寂しいもんです。思わず”君がいるだ〜けでぇ〜♪”と原点回帰の心境に なってしまったのは、色々と欲張らずにその気持ちを思い出せっていう神様のメッセージなのかな。。。
Open Seat Godo(バルセロナ) Apr 26 〜 May 2
と、安心したところで、しばらく更新をお休み・・・している間に、3回戦のギシェルモ・カニャス(アルゼンチン)戦を 6−3・6−7(1-7)・6−3のスコアで競り勝ち準々決勝へ進出し、準々決勝のガストン・ガウディオ(アルゼンチン)戦を 6−3・6−7(5-7)・1−2となった時点で棄権することとなった。