Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち 2005 Vol-2
4月の復帰に向けてじっくりとトレーニング・・・のはずが、ファンはやきもきと心配、本人は一大決心の時期と なった3月。でもきっとこれから良い方向へ進んでいくはず。復帰戦のバレンシアはもうすぐ!
味わいのある応援談 Mar 28
「皆、彼と彼が今行っている努力がどういうものかを理解する知性を持たねばならないよ。グガのこのスポーツ(テニス) に対する敬意に目を向けなくては。彼はとても確信を持って今までにないほどのトレーニングをしているよ。」
この記事に関してメリジェニは、”グガ本人にさえわからないこと(=引退の時期)を、どうして僕がわかるのか!”と、 引退発言はしていないという旨の声明を出して抗議し、これでニュース的には一件落着したが、故障の痛みに 関する発言については言及されておらず、その時点から気にはなっていたのだ。
今考えれば、故障の具合はそのとおりだったわけで、きっと雑談なり相談なりしていたんだろうな。普通の状況だったら メリジェニがその内容をマスコミに話すことは考えられないが、ちょうどCBTに対するデ杯・ボイコット問題が 真っ盛りだった時期で、ボイコットを批判するマスコミもあったので、バックアップを意図して語ったのかもしれないと 思う。
今回の復帰に関するメリジェニの発言には、常に”プレッシャーを与えないように”という気遣いがみてとれて、 ありがたいよなぁ〜と思う。持つべきものはいい先輩だ。
自由と責任を背負うシーズンへ〜 Mar 22
トーナメントにおける到達目標は考えていないのか?−−−
「僕の目標はローランギャロスに良い状態で臨むこと。その目標に到達するために今できる限りのことをやっているんだ。でもリスクを犯すことはしない。多分今年は(昨年よりも?)少し良い状態で大会入りできると思うけれど、あと何年かは全仏でプレーできるのだから、やり過ぎないようにするよ。競技者にとっての最後のオリンピックやワールドカップというわけではないからね。もしそうなら“これが僕の最後のチャンス”と全てを注ぎ込むけれど、僕にとっての大きな目標は長期的なものだから。」
まだ身体的な限界や痛みを感じることがあるのか?−−−
「これから問題になるのは試合数の不足によるものだ。今サーキットに戻って、厳しい劣勢の試合を戦ったら、間違いなくかなりの疲労を感じてパフォーマンスが低下してしまうだろう。しかし大きな違いは仕上げのトレーニングにかかっている。調和のとれた動きやスピードや瞬発力や反応や前後左右のフットワークなどの改良、これら全てはこの7ヶ月の間にトレーニングすることができなかったことで、これからの数週間で身につけようとしているものだ。」「しかし少なくとも、その他にトレーニングの妨げになるようものは感じていない。今はそれほど長いトレーニングはできないけれど、訓練の負荷を数値で把握しながら、少しずつ適応しているところだ。」
長期間の休養の後にやる気を保って復帰できるのか?−−−
「僕はとてもやる気だよ。やる気には回復の状態が大きく影響する。しばらくの間は、今日のようにしっかりとプレーして、進歩していることが確認できて、へとへとになることもなく足に痛みも感じない1日を送ることができれば、それでやる気を高められる。長期的には、今シーズンの終わりが僕にとって大きなパラメーターとなるだろう。この1年が大きな犠牲となったのかならないのか、全てから開放されて落ち着いてプレーできたのかどうかが判明する。そうなれば、そこから先の僕のキャリアをプログラムするための定義づけができるだろう。」
ラリ・パソスがいないトレーニングはどんなものか?−−−
「トレーニングではあまり違いは感じない。思うに、ツアーに出て試合になったら変な感じだろうね。彼とツアーに出ることに慣れきっていたから。彼は僕をやる気にさせたし、僕のことをよく理解していたし、僕がどこへ行けるのか理解していた。しかし年を経るにつれ僕もまた自分の身体のことがわかってきた。ラリの影響はこれからも僕のプレースタイルや生活に存在し続けるよ。」
なぜ関係を解消したのか?−−−
「決断が必要とされていたんだ。それによって重圧を感じることになろうとも、それが良いにしろ悪いにしろね。そしてもう少し意志を持つためでもある。どうしてもラリとは第二の父親との関係になっていた。友情や愛情を越えて大きな尊敬の念が存在するんだ。人生には、何か新しいことに向かいたい、全てのことに適切な自由を得たいという時期がやって来る。新しいコーチを探しているとか、今後を見据えて何か新しい技術や解決法を求めているわけではないんだよ。僕にとって彼はとても尊敬する相手だったから、時として僕は・・・、何と言えばいいのかな? 説明するのが難しいんだけど、僕はいつも彼に判断を任せていた。それで僕は良かったんだよ、任せていれば彼が決断してくれたのだから。しかし徐々にもう少し自分自身の役割を果たしたいという意志を覚えるようになった。もしあの時自分で決断していたらどうなっていたか?なんて考えたり・・・。その時が来ていたんだ。皆が言うようなここ最近の話ではないんだよ。僕はラリにはこれから多くの人たちを導いていく力があると確信している。彼は他の選手たちを育てることができるし、僕は自分自身の足で歩んでいけると思う。そしてそれは豊かな人生のための力にもなるだろう。」
ラファエル(お兄さん)はツアーに同行するのか?−−−
「そうなるかもね。まだ決めていない。序盤のバレンシアとモンテカルロには理学療法士のマリアンジェラの同行が必要だし、しばらくは友人かガールフレンドも連れて行く。ツアーで孤独ならないためにも誰かと一緒にいることが大切だ。同伴はまだ増えるかもしれないよ。」
テニスの他に今興味を持って関わっていることは?−−−
「色々なことに自分を費やしているよ。実家を出たんだ。昨年から自分のアパートに住んで“普通の”生活を送っている。サーフィンもたくさん楽しんでいるしね。もし全て上手くいって復帰が果たせたら、今年はサーフィンのための旅も計画して、その他のことも楽しみたいな。小さなことではあるけれど、大切なのは自分の意志で幸せでいられることだ。」
今年結婚することは?−−−
「今年はまだないよ。追求するキャリアがあって、旅をして一箇所に留まることがないうちは、まだその時じゃない。僕はとても家族に尽くす人間だから、結婚して子供ができたら離れられなくなるよ。今は自分のキャリアと上手くかみ合わない。」
CBTの現状に関してどうみているのか?−−−
「選挙に関する論争でまだ荒波の状態だね。まだ安定してはいないけれど、今回の体制交代は記念碑的なものになるだろう。状況が落ち着けば、皆がもっと参加してテニスの発展を確かめることができるようになり、机上の計画が実際に動き出すだろう。僕は参加できなかったけれど、デ杯ではメリジェニのサポートと共に選手が戻ってきたしね。これからもこの状態が続いて、選手たちがもっと関与できれば、上手くいくための全てが揃ってくると思う。僕はいつも楽観的な人間だし、必要とあれば僕も自分の役割を果たすよ。」
まだ実現していないテニスにおける夢はあるか?−−−
「夢はたくさんあるよ。手術を受ける時に僕に力を与えてくれたひとりがバレーボール選手のGiovane(ジオバーニ・ガビオ)だ。彼は一度コートを離れてビーチバレーでプレーし、上手くいかなかったことがあったけれど、またコートに復帰してオリンピックと世界選手権でチャンピョンになった。僕が手術のためにアメリカへ行こうとしていた時に、彼は、全て上手くいって以前よりも良くなって復帰できると語ってくれた。僕は信じている。復帰して、試合に勝って、新しいタイトルを獲得することをね。そして以前よりも優れた選手になるんだ。」
さぁ、すべて新しくスタート! Mar 21
「何ヶ月もプレーしていなかったし、さらに何ヶ月も試合に向けたトレーニングが出来なかったから、まだ不十分 だけど、少しずつ前進しているよ。構想としては、週ごとに10%向上できればと考えている。技術面と共に身体面 でもね。今はまだちょっと動きが遅いし、ダッシュが難しい。」
「悩みの類となる感覚なしにトレーニングしたりプレーできるのはとても素晴らしいことだよ。以前は(動きが) 制限されることによってプレーも抑えられていたからね。」
「(パソスさんとの別離によって)僕自身にかかる責任が増してくるよね。少しばかり普通の生活を送ることになるわけだ。昨今、僕は実際にそんな 経験をする必要性を感じていたんだ。僕の成長と成熟にとって大切なことだから。ラリの力はこれからも常に僕の 生活の中にあるよ。いわば僕のプロとしての生活全てとプライベートな生活の多くが彼と共にあったのだから、 これからもこの繋がりは存在し続ける。」
執刀医から復帰OK! Mar 17
グガ本人はちょっと痛みを感じていたようだが、今後2〜3ヶ月の間は筋肉に痛みや違和感を感じることは避けられ ないことで、トレーニングを続けるうちに無くなるだろうというのがフィリポン氏の診断。そして”コートへ行って、 トレーニングをして、君のテニスをしなさい”というのがフィリポン氏のアドバイスだったという。
”親離れ”に親は感傷的・・・ Mar 16
決定を下した時期に関して−−−
「人間は家族とより多くの時間を過ごすようになると考え方が変わってくることがある。今回の件は約1ヶ月前に
熟考して決められた。グガが私のところへやって来て、何か違うことを試してみたい、独りでツアーに出たいと語り、
私はそれを支持したんだ。」
コーチとしての最後の仕事となった復帰時期の決定に関して−−−
「私たちは真剣に討議した。私は彼に、リラックスしてサーフィンをして楽しめと言ったよ。グガは現在開催されて
いるマスターズシリーズ・インディアンウェルズから復帰したがっていたが、私は復帰に最適なのはこれまで2度
優勝しているモンテカルロだと言ったんだ。」
ふたりの関係の中で不満だったことに関して−−−
「唯一許せないのは15年の間に一度もサーフィンを教えてくれなかったことだ。一度だけビーチに連れていって
くれたことがあったが、とても寒い日で、ウェットスーツも無しで、私は溺れてしまいそうだった。これから彼が
時間をみつけて波に乗る方法をレッスンしてくれることを願うよ。」
グガの”未来”に関して−−−
「彼には今後少なくとも5年間はツアーに全てを注ぎ込む時間がある。(復帰して)大会で2〜3試合勝つことさえ
できれば、後はどうなるか誰にもわからないだろう? 腰の手術箇所はうまく回復しつつあると言えるよ。
なぜなら私は12月にピッツバーグにいて治療の様子をみていたし、フロリアノポリスでのリハビリにも付き合った
からね。」
今後、他のプロ選手のコーチとなる可能性について−−−
「いつの日か、フランス選手をローランギャロスのチャンピョンにしてみたい。1983年にヤニック・ノアが
優勝して以来、地元の選手は勝てないでいるからね。もしチャンスがあれば私は挑戦したいよ。パリは私の庭でも
あるしね。一緒に仕事をしてみたい若手のフランス選手は数名いるが、今のところは自分のプロジェクトを
進めるよ。」
別離に対する気持ちは−−−
「私は悲しいよ。しかし私はこれから自分のプロジェクトを進めていく。(発表があった)昨夜は大変だったし、
よく眠れなかった。」
グガの”自律”について−−−
「私が朝の6時半にコーヒーをいれていると、いつもまさにその時間にグガはコートに現れたよ。目標を達成する
ためには、彼はこれからもその資質を持ち続けなければ。」 「しかしグガはもう誰に対しても何も証明する
必要はない。彼はプレッシャーを感じずに楽しんでプレーするべきだ。私は、今はただアルド・クエルテン
(グガの亡くなった父親)に感謝したいよ。この私にグガをトレーニングしてくれと頼んでくれたことに関してね。」
自らのプロジェクトに関して−−−
「Banco do Brasilとのスポンサー契約はもうすぐ切れる。グガがいなくなると契約が更新できるかはわからない。
プロジェクトを継続させるには、少なくともあと3年以上のサポートが必要なのだが。」
ブラジル・テニス界の反応 Mar 15
ちょっとほろっとさせられたコメントを語ったのも同じくキルメイヤー−−−「私は父親として、自分の息子には 人生を学び自分の力で幸せになってほしいと望んでいる。ラリも同じように考えているんじゃないかな。」
15年にわたる師弟関係にひと区切り Mar 14
私の心配ごと・・・ Mar 11
・・・ということは、パソスさんのアカデミーにはいないということ。これは練習ができていないということ なのか??
そして、デ杯チームのキャプテン就任を持ちかけられたパソスさんが、ただデ杯戦で指揮を執るだけではなく、 ブラジル・テニス発展のためのプロジェクトにもっと関わることができれば就任したいという意向を表明したことに より、不安が増大する。てっきり今は関わる時間がないからという理由で断ると思っていたのに・・・。
デ杯・アメリカゾーンU 対コロンビア Mar 4 〜 Mar 6
ブラジルでトレーニング中のグガもマメに電話をいれているようで、初日の結果に満足のコメントを出している。
ちょうど1年前に始まったCBTへの抗議行動から紆余曲折を経て、ようやく”新生”デ杯チームが発進!
その中で笑ってしまったのが、第2日目の勝利がかかったダブルス戦に登場したブルーノ・ソアレスに関するコメント −−−「試合前、彼(ソアレス)は”僕は冷静です”と語っていたんだけど、いざコートに入ると、僕の腕を 引っ張って”緊張してる!”と言うんだ。」−−−緊張を知らない強心臓か、緊張を表に出さないポーカーフェイスの 持ち主の方が競技者としては適しているけれど、こんな反応も素直で良いではないですか〜 それでこそブラジル・ デ杯代表という感じ?!
もちろん緊張するだけでは困るけれど、そのダブルス戦を勝ち、翌日のシングルス・デ杯デビュー戦も勝ったの だから、これからも素直さはそのままに、自分に合った対処法をみつけて頑張ってほしいものだ。
・・・しかし、ブラジル・テニス界に”俺様!”タイプの選手が登場するのはいつになることだろう??
それって何処?と誰もが思うであろう疑問に駆られてGoogleで検索してみたところ、トップでヒットしたのがCIAの ページでしたよん。これでCIAに私の足跡が残ってしまったか・・・。それはともかく、オランダ領アンティルは ベネズエラの北に位置するカリブ海の島国。「(コロンビア戦の)次からはチームに合流する。」と語っていた グガだけど、戦力的には行かなくてもよいのでは? でもカリブ海は魅力かもねぇ・・・。
ランキング保護で”30位” Mar 1
4/4〜のバレンシアは、2/21付けランキングでストレートインできたし、128ドローのローランギャロスは保護無し でも大丈夫なので、マスターズシリーズ各大会でワイルド・カードをもらえなかった時に使うことになるだろう。 これでしばらくはランキングのことはあまり考えずに復帰に専念できるけれど、今シーズンの終わりまでには本物の ランキングが保護ランキングを追い抜きますように〜