Topics及びNTイントラ関連ニュース 98年8月分


【98/08/31】『Cisco Centri Firewall』開発販売中止
 株式会社アスキーネットワークテクノロジーから、WindowsNT環境とセキュリティの統合を実現したファイアウォール『Cisco Centri Firewall』を、開発元である米国CiscoSystems社が開発販売中止を発表したことに伴い『Cisco Centri Firewall』販売終了のお知らせが8月17日付けで公開されています。 8月31日にて販売終了です。

 尚、利用者への技術サポートは、2001年8月31日までアスキーネットワークテクノロジーの、テクニカルサポートセンターにて、継続して行われるようです。

 米国Global Internet社製の「Centri Firewall」を、米国CiscoSystems社が買い取ったと思ったら、意外なほど早く開発販売中止の決定です。う〜む、競争は厳しいですね。

【98/08/28】NT Serverのマルチユーザー版 9月25日リリース予定
 マイクロソフト株式会社から、Microsoft Windows NT Serverのマルチユーザー版である「Microsoft Windows NT Server Version 4.0, Terminal Server Edition」日本語版 9月25日(金)発売が8月27日付けで公開されています。 Windows NT Server Version 4.0, Terminal Server Edition(10クライアント アクセス ライセンス付き)の、推定小売価格は 226,000円です。一方、Windows NT Server 4.0クライアント アクセス ライセンスは、6,500円です。

 また、大手コンピュータメーカー、大手端末メーカー各社が、Windows Terminal Serverの専用端末である「Microsoft Windows-based Terminal」およびTerminal Serverをサポートした、サーバシステムを提供する予定と、発表されています。

 Terminal Serverは、全てのアプリケーションをサーバー上で実行し、モデム接続でも利用可能な非常に狭いバンド幅(4〜6Kbps)しか使用しない RDP (Remote Desktop Protocol)を通してクライアント側に画面を転送します。また転送されてきた画面を表示するクライアントにはWindows搭載パソコンに加え、Terminal Server の専用端末である Windows-based Terminalが利用可能です。Windows-based Terminalは、Windows CE オペレーティングシステムをROMに搭載し、ハードディスクを持たず、4MB程度のRAMと比較的低速なCPUで稼動する、軽量(Thin)クライアントです。

【98/08/27】「Netscape Communicator 4.06」日本語対応版は9月上旬にリリース予定
 Netscape Communications社から、この「虎の穴」で【98/08/15】に報告した「Netscape Communicator 4.06」が、電子メール攻撃に対する修正、新しい Smart Browsing 機能、Java 開発者向けのJDK1.1 のサポートを含んだ新しいメンテナンス・リリースと説明する翻訳文「インターネットのリーディング・ブラウザの最新版、Netscape Communicator 4.06 の提供を開始」が公開されています。

 また、日本語対応版は1998年9月上旬にリリース予定と、初めて明言されています。

【98/08/27】低価格ネットワーク・モニタ・ソフトウェア登場
 システムセンス株式会社から、Microsoft WindowsNT に対応したネットワーク・モニタ・ソフトウェア 「ネットプライ (netPry for WindowsNT)」 8月21日(金) 発売が公開されています。価格は 12,000円 (1ライセンス)です。(シェアウェア の形式で、15日間の試用は、無料)

 ネットワーク内に流れるパケット・データを簡単な操作でモニタリング、解析可能です。画面のイメージや機能説明は、「netPry for WindowsNT」のページにあります。常用するものではありませんが、特に、ネットワークに異常があった場合に、その原因となるパケットの特定や不正なパケットの解析に役立ちます。

【98/08/26】Check Point社も欲しかった「IPアドレス・マネージメント・ソフトウェア」登場
 株式会社アスキーネットワークテクノロジーから、「Domain name system 3.1(Meta IP/DNS)」および「DHCP Server 3.1(Meta IP/DHCP)」のデータベースによる集中管理、Javaによる管理インターフェースをとおして統合されたIP管理を提供する「Meta IP 3.1 for Windows NT」が公開されています。

 Meta IPは、DHCPフェイルオーバーの実現管理や、DHCPで割り振られたIPアドレスのDynamic DNSへの反映管理を実現します。また、Meta IP 3.1は「Domain name system 3.1(Meta IP/DNS)」「DHCP Server 3.1」および「Meta IP/Manager」との統合パッケージという位置付けです。

 尚、この「虎の穴」で【98/04/27】に報告したように、Check Point Software Technologies社が、MetaInfo社を完全所有子会社化した背景となった「IPアドレス・マネージメント・ソフトウェア」が、この「Meta IP 3.1 for Windows NT」です。

【98/08/25】速報! 本年最後のデスクトップ用Intel CPU登場
 インテル株式会社から、普及価格帯のパフォーマンスPC、及びエントリ・レベルのサーバおよびワークステーション向けマイクロプロセッサの最上位製品となる「最新のPentium IIプロセッサおよびIntel Celeron プロセッサを発表」が8月25日付けで公開されています。

 今回発表された最上位製品となる「Pentium IIプロセッサ450MHz版」と、ベーシックPC向けの「Intel Celeronプロセッサ300A MHz版および333MHz版」の3機種により、インテルが1998年に予定しているデスクトップ・パソコン向けマイクロプロセッサ製品の全てが発表されたことになるようです。

 尚、CNET社の8月24日付けの関連翻訳記事に「インテル新チップはバクチ」「新CPUで格安マシンが続々登場」「サーバとワークステーションにも450MHzのPentiumII搭載機」があります。

【98/08/24】IEのJScriptによるセキュリティーホールに関する日本語の情報登場
 マイクロソフト株式会社から、この「虎の穴」で【98/08/19】に報告した、IEのJScriptによるセキュリティーホールに関する日本語の情報「Microsoft Internet Explorer 4 の 'Window.External' JScript 問題の修正プログラムがご利用になれます」が8月21日付けで公開されています。

 でも、このページには同じく対象の「Windows 98」に関しては何も述べられていません。日本語版の修正プログラムが出来たら、「Windows 98」の'Window.External' JScript 問題の対応も分かりやすい所で広報をお願いします。

 尚、話は変わりますが、CNET社の8月17日付けの関連翻訳記事に、ある特定の条件でコンピュータのカレンダーが狂ってしまうという「Win98に初めてのバグ」があります。それじゃ、今回の「Windows 98」の'Window.External' JScript 問題が、2つ目のバグかな? (^^;)

【98/08/24】「NTイントラ虎の穴」来訪者数 25万突破
 この「NTイントラ虎の穴」のトップページのカウンタ(来訪者の方)が、25万を突破致しました。これからもご愛顧お願い致します。

 今日は、急激にアクセス数が増えましたが、やはりINTERNET Watchの「ウォッチャーが選ぶ今日のサイト」にて掲載された効果が出たんでしょうね。また、この記事を書いて頂いた方からも、この「NTイントラ虎の穴」での【98/08/21】の反応に関して&応援のメールを頂きました。有り難うございます。
 しかし、最近期末という関係もあり、仕事でヒイヒイ言っています。NTに関係すると、どうしても「モバイル虎の穴」の記事の使いまわしになってしまうことを、予めお詫びしておきます。時間に余裕が出来たら、NT固有の情報もビシビシとアップしていきますので、少々お待ち下さい。

【98/08/21】PPTP関連修正モジュール公開
 Microsoft社から、セキュリティ関連の警告レポート「Microsoft Security Bulletin (MS98-012)」「Updates available for Security Vulnerabilities in Microsoft PPTP」が8月18日付けの更新で公開されています。

 対象は、「Microsoft Remote Access Services on Windows NT 4.0(client版、server版両方とも)」,「Microsoft Windows 98 Dialup Networking」,「Microsoft Dialup Networking 1.2x and earlier on Windows 95」(日本語版未提供),「Microsoft Routing and Remote Access Services on Windows NT Server 4.0 」(日本語版未提供)です。

 Microsoft Virtual Private Networking(VPN)関連製品での、「PPTP(Point-to-Point Tunneling Protocol)」に関する各種パッチの公開です。


 詳細は、別途紹介します。(最近仕事が立て込み、ヨロヨロ状態です...(^^;)  )

【98/08/21】INTERNET Watchの「ウォッチャーが選ぶ今日のサイト」にて紹介
 INTERNET Watch「ウォッチャーが選ぶ今日のサイト」コーナーで、「NTイントラ虎の穴」が8月21日付けで公開されています。(「バックナンバー」に移動されているかもしれません。)

 来週には、「バックナンバー」のコーナーに移動されるというレア(^^;)な情報ですので、思わず紹介させて頂きました。

【98/08/20】スクープ! 「Netscape Communicator 4.06」は、やはりバグ対応バージョン
 Netscape Communications社から、この「虎の穴」で【98/08/15】に報告した「Netscape Communicator 4.06」(英語版)が、【98/07/29】に報告した、長いファイル名(200文字以上)の添付ファイル付きのメールに関するセキュリティーホールの対応も含むと明示されているSecurity Update「Long Filename Mail Vulnerability」が8月14日付けで公開されています。

 またこの「Netscape Communicator 4.06」は、この「虎の穴」で【98/07/20】に報告した、Javaに関するセキュリティ・ホールの対応も含むと明示されているSecurity Update「ClassLoader Java Vulnerability」が8月14日付けで公開されています。

 尚、話は変わりますが、昨日報告したInternet ExplorerのJScriptによるセキュリティーホールに関する、CNET社の8月19日付けの関連翻訳記事「IEにバグ」があります。

【98/08/19】Internet ExplorerのJScriptによるセキュリティーホール公開(日本語版パッチあり)
 Microsoft社から、セキュリティ関連の警告レポート「Microsoft Security Bulletin (MS98-011)」「Update available for "Window.External" JScript Vulnerability in Microsoft Internet Explorer 4 」が8月17日付けの更新で公開されています。

 対象は、Windows 95版と Windows NT 4.0版の「Internet Explorer 4.0」,「Internet Explorer 4.01」,「Internet Explorer 4.01 SP1」と、Windows 98です。(IEを取り込んだOSですので当然なのですが、Windows 98だけOSそのものが対象というのは、何だか笑えますね)対象のIEが、内部的に使用する「JScript Scripting Engine version 3.1」に問題があります。

 Windows 3.1版,Windows NT 3.51版,Macintosh版,UNIX (Solaris)版の「Internet Explorer 4」は、対象外です。また、「Internet Explorer 3.x」も対象外です。

 とても長いストリング(記号列)をもつ「Window.External」関数が、IEを異常終了させます。また、そのような長いストリングは、悪意がある意図をもつ誰かによって意図的に作られなくては出来ません。そしてその際、熟練している攻撃者(残念ながら原文では、また「a skilled hacker」 と記載されています)は、コンピュータで任意のコード(悪意あるプログラム)を走らせることが可能とされています。しかし、あくまで、悪意があるスクリプトを含む意図的にデザインされたWebサイトを、その対象のIEでブラウズしなければ問題ありません。

 この問題に対するWindows 95版,Windows NT版のhotfixes(パッチ)は、「Microsoft Scripting Engines Version 3.1b Download」で、公開されています。日本語版も含まれています。

 Windows 98の英語版用hotfixes(パッチ)は、「Microsoft Windows Update」で、公開されているようです。クリックして、「製品更新」を開始し、要求された時に「はい」を選ぶと、このパッチが含まれる「Microsoft Windows Update」が、適用される?
 ちなみに、私のNT環境では、「Windows Update は、Windows 98 のオンライン拡張機能です。このサイトに最も簡単にアクセスするには、[スタート] メニューの [Windows Update] アイコンをクリックします。Windows Update には、[スタート] メニューまたは [スタート] メニューの [設定] から直接アクセスできます。 」という記述が出てうまくアクセス出来ませんので、詳細不明です(^^;)。

 また、パッチを適用することができない利用者は、「オプション」の「セキュリティ」の「制限付きサイトゾーン」および「インターネット」ゾーンで、「カスタム」を選択し「アクティブ スクリプト」を無効にすることによって、この問題を回避可能です。


 尚、Microsoft Knowledge Base (KB) article Q191200「Update Available for Window.External JScript Security Issue」(英語情報、IEのみ閲覧可能)や、Microsoft Internet Explorer Security Bulletin「Fix available for "Window.External" JScript security vulnerability issue in Microsoft Internet Explorer 4」があります。

 しかし、「Microsoft Windows Update」って、Windows 98に対する初のアップデートですがマルチメディア機能を改良するもので、決してバグ修正の「サービスパック」では無いって言ってたはずじゃ〜(^^;)

 CNET社の8月18日付けの関連翻訳記事「米マイクロソフト、Windows 98のアップデートを配布開始」があります。

【98/08/18】SSLプロトコルなどで広く使用されている公開鍵暗号方式のセキュリティ・ホールに関する障害修正モジュール公開(日本語版)
 マイクロソフト株式会社から、この「NTイントラ虎の穴」で【98/06/30】に報告した、SSLプロトコルなどで広く使用されている公開鍵暗号方式のセキュリティ・ホールに関連し、日本語版のhotfixes(パッチ)を説明した「[IIS]SSL (PCT/TLS) の修正プログラムに関する情報」が98年8月12日付けの最終更新で公開されています。

【98/08/17】電子メールソフトOutlook関連のパッチ公開(日本語版)
 マイクロソフト株式会社から、この「虎の穴」で【98/07/29】に報告した、電子メールソフトの重大なセキュリティーホールに関連し、日本語版のhotfixes(パッチ)である「Outlook Express のファイル添付問題の修正プログラムがご利用になれます」が8月15日付けの最終更新で公開されています。但し、今回配布されているのは、Windows 98、Windows 95 および Windows NT 4.0対象のパッチのみです。

 また、『Outlook 98』用の日本語版のhotfixes(パッチ)「Outlook 98 セキュリティ問題修正パッチ プログラム(日本語版)」も8月16日付けで公開されています。(こちらの方は、マイクロソフト株式会社のサイトのトップページからのリンクもあり)


 この「虎の穴」で【98/08/14】に報告した、最初に発見された問題の別変種にも対応可能なようにパッチに対する修正方法を強化し、アップデートしたパッチであるかどうか?は、明言されていませんが、少なくとも今回公開されている『Outlook 98』の「OUTPTCH2.EXE」というパッチは、アップデートしたパッチと同一のモジュール名です。

【98/08/15】スクープ! 「Netscape Communicator 4.06」(英語版) やっぱりお盆のリリースだっ!
 Netscape Communications社から、この「虎の穴」で【98/07/29】に報告した、電子メールソフトの重大なセキュリティーホールの対応も含むと思われる、「Netscape Communicator 4.06」(英語版)が「FTPサイト」で8月15日付けで公開されています。

 18:30頃から公開が順次開始され、20:30現在(現地時間 15日4:30)、Mac版,UNIX版,Windows版の順に公開されています。(セキュリティーホールの対象は、「Netscape Communicator 4.0〜4.05(Windows 3.1, Windows 95、Windows 98、Windows NT版)」と、「Netscape Communicator 4.5 Preview Release 1(Windows 95、Windows 98、Windows NT版)」です。)セキュリティーホール対応版と明言されていた「Communicator 4.5 Preview Release 2」は、現在リリースされていません。

 詳しい報告がアップされる[Netscape Security Solutions]に注目です。

 えっ、ダウンロードして詳しい評価をしないのか?ですって...今は月例の日経マルチメディアのモバイル講座&コラムの執筆でヒイヒイ言っている最中ですので、後回しにさせて下さい(^^;)

【98/08/14】電子メールソフトのパッチ再リリース及び、添付ファイル「Ie080898.exe」問題
 Microsoft社から、この「虎の穴」で【98/07/29】に報告した、電子メールソフトの重大なセキュリティーホールに関連し、最初に発見された問題の別変種にも対応可能なようにパッチに対する修正方法を強化し、アップデートしたパッチを再リリースした「Updated Patches for Microsoft Outlook and Microsoft Outlook Express Security Vulnerabilities are Now Available」が8月11日付けの更新で公開されています。

 再リリースされたhotfixes(パッチ)の内、Internet Explorerに含まれる『Outlook Express』用は、「Fix available for Outlook Express File Attachment issue」(英語版)、『Outlook 98』用は、「Updated Patch for Outlook 98 Security Issue」(英語版)です。

 また、FAQである「Frequently asked questions regarding the recent e-mail client security issues」もあります。

 ちなみに、マイクロソフト社製ソフトウェアを補修するという添付ファイル(「Ie080898.exe」)が付けられた偽の電子メールがインターネットに出回っているようです。(下記記事を参照) うっかりその「Ie080898.exe」(悪意のある「トロイの木馬」方式プログラム)を自分のマシンで実行させてしまうと、ブルガリアの様々なインターネット組織に多量の電子メールを送るもののようです。この「Ie080898.exe」に限らず、電子メールに添付される実行ファイルは、絶対に実行しないようにしましょう。


 尚、ワイアード・ニュースの8月12日付けの関連翻訳記事「MSが電子メール対策を強化」があります。

【98/08/11】 08/16(日)まで、休刊?させて頂きます。

【98/08/11】「Notes 4.6.x」クライアントソフトのセキュリティ・ホール公開
 L0pht Heavy Industriesから「L0pht Heavy Industries」のページに、「Notes 4.6.x」クライアントソフトで「Lotus Domino」サーバにアクセスすると、一部の機能を攻撃可能になるセキュリティ・ホールを指摘する「Users can overwrite/create system files」が公開されています。

 対象は、「Notes 4.6.x」のみであり、「Notesリリース5」は対象ではありません。


 対処法も書かれていますが、私は、そもそも「Notes」を使っていませんのでピンとこない話です。関係がある人は、動向をウォッチする必要があると思います。

 尚、CNET社の8月7日付けの関連翻訳記事「Notesの欠陥はバグではないとロータスが主張」や、8月6日付けの関連翻訳記事「欠陥が発見されたLotus Notes」があります。

【98/08/10】電子メールソフト「Eudora Pro」にも重大なセキュリティーホール
 QUALCOMM社から、電子メールソフト「Eudora Pro」に関するセキュリティ関連の警告レポート「Eudora Pro Security Alert」が公開されています。

 対象は、「Eudora Pro Email 4.0 for Windows」と「Eudora Pro Email 4.0.1 for Windows」です。最新のEudora Pro 4.1(「ベータ版入手可能」)、Eudora Light、4.0以前のEudora Proは対象外です。また、Mac版とWindows 3.1版も対象外です。

 このWebページで【98/07/29】に報告した、Microsoftの『Outlook 98』、『Outlook Express』や、Netscape CommunicationsのCommunicatorに含まれる電子メールソフトが影響を受けた「ファイルの添付に使用するMIME形式のヘッダーの長さをチェックしないバグを悪用して、電子メールソフトにバッファ・オーバーフローを起こさせ、クラッシュもしくは、任意のコードを走らせるアタック」には、影響を受けなかった「Eudora Pro」ですが、今回は違った内容のセキュリティ・ホールです。

 これは、対象の「Eudora Pro」のHTMLメール処理が可能な機能を悪用し、もしHTMLメール機能が有効な場合、メールの文中に添付ファイルや、悪意のあるWebページへの単純なリンクを埋め込んでおくだけで、任意の命令を実行させることも可能です。

 この問題に対する「Eudora Pro Email 4.0 for Windows」と「Eudora Pro Email 4.0.1 for Windows」パッチ(英語版のみ)は、「Eudora Pro Email v4.0 Updaters」「Eudora Pro for Windows 4.0 -> 4.0.2 Updater」です。

 もしこのパッチを当てていない状態で、このセキュリティ・ホールを利用した攻撃を受けた際にも、利用者はあらかじめ「Eudora Pro」のオプションで「Microsoft viewer」を無効にすることによって攻撃の回避は可能です。 (具体的には、日本語版の場合 [ツール]の[オプション]の中の[メッセージの表示]の[メッセージウィンドウ]内の[マイクロソフトのビューワを使用]のチェックを外す。)


 尚、CNET社の8月7日付けの関連翻訳記事「安全脅かす欠陥がEudoraで見つかる」や、ワイアード・ニュースの8月7日付けの関連翻訳記事「メールのリンクが悪意を誘う」があります。

【98/08/07】不当にシステム管理者の権限を入手出来るコマンド「Sechole.exe」問題修正公開(日本語版対応)
 Microsoft社から、この「NTイントラ虎の穴」で【98/07/28】に紹介した、不当にシステム管理者の権限を入手出来るコマンド「Sechole.exe」問題に対する修正情報/モジュールの日本語版対応「SecHole Lets Non-administrative Users Gain Debug Level Access」が8月5日付けでftpサーバ上のみで公開されています。対象は、「Windows NT Workstation versions 3.51 and 4.0」、「Windows NT Server versions 3.51 and 4.0」、「Windows NT Server 4.0 Terminal Server Edition(日本語版未発売)」です。(ちなみに、NTの5.0 betaも対象のようです。)

 意外な程に日本語版の対応が迅速でした。尚、今回はWindows NT 4.0用のhotfixes(パッチ)のみであり、Windows NT 3.51は、未対応です。NT の5.0 beta用のhotfixes(パッチ)が出ていないのは、当然ですね。(^^;)

【98/08/07】「NTイントラ虎の穴」来訪者数 24万突破
 この「NTイントラ虎の穴」のトップページのカウンタ(来訪者の方)が、24万を突破致しました。これからもご愛顧お願い致します。

【98/08/06】多国語をオンライン入力可能な「Global IME」登場
 マイクロソフト株式会社から、あらゆる言語版の Windows 98、Windows 95、Windows NT 4.0で、Webの入力フォームや電子メール メッセージに中国語、日本語、韓国語のテキストを書き込めるようになる「世界中で東アジア言語のテキストがオンライン入力できます」が7月24日付けの最終更新で公開されています。

 現在のマイクロソフトの多国語サポートを使用すれば、あらゆる言語版の 4.0 以降の Internet Explorer で東アジア言語の文字を表示可能になっています。また、「Global IME」を導入した後、4.0 以降の Internet Explorer または 4.0 以降の Outlook Express、Outlook 98 を起動して(どの言語版でもOK!)、タスクバーで Global IME を選べば、選んだ言語のテキストを入力可能です。

 つまり、Global IME は、中国語版および日本語版、韓国語版以外の Windows で、これらの言語で通信を行いたい場合に有効です。私もニューヨークのインターネット関連のフェア会場で、英語版Windowsで日本語を扱えずに悔しい思いをしましたので、こうした便利なモジュールの公開は大歓迎です。

【98/08/05】「ロータスノーツ/ノーツドミノ」と「ザウルス」、「Palmシリーズ」連携ツール登場
 ロータス株式会社から、「ロータスノーツ/ノーツドミノ」と、シャープ株式会社の携帯情報端末(PDA)「ザウルス」のデータを同期させるノーツ・ザウルス連携ツール「ロータス イージーシンク R2.0」発表が8月04日付けで公開されています。標準価格は7,800円で、8月28日から販売開始されます。

 「ロータス ノーツ」と、「ザウルス」を連携させ、電子メール(「アクセスザウルス」については、電子メール機能が搭載されていない為、電子メールデータの同期のみ不可)、アドレス帳、カレンダー&スケジュール、タスク、メモなど5種類のデータを、ケーブルまたは赤外線の通信ポートを介して、常に双方向で同期させることが可能です。また、今後、外出先から携帯電話を使用してデータを同期させるドミノサーバー対応製品や、Windows CE対応製品も開発され、登場するようです。

 尚、スリーコムジャパン社製「Palmシリーズ」対応版のCD-ROMも今回同梱されています。対応機種は、「Pilot 1000」「Pilot 5000」「PalmPilot Personal」「PalmPilot Professional」「Palm 3」です。(「Pilot 1000」、「Pilot 5000」、「PalmPilot Personal」については、電子メール機能が搭載されていないため、電子メールデータの同期のみ不可となっています。また、日本語の表示・入力のためには、別途「J-OS」が必要となっています。)

 う〜ん、このレポートではオマケの扱いになっている「PalmPilot」対応の方が、インパクトがあったりして....(^^;)

【98/08/04】「Microsoft Tech・Ed 98 Yokohama」紹介サイト
 マイクロソフト株式会社から、7月29日(wed)〜31日(fri)の3日間開催された年1度の開発者向けのテクニカルコンファレンスの紹介「Microsoft Tech・Ed 98 Yokohama」が公開されています。

 特に、Windows NTの次期版5.0の最新ビルド版を操作可能だったWindows NT 5.0ハンズオンセッションは人気を集めていたようです。NT 5.0の出荷の時期に関しては、結局正式なアナウンスは無く、日本語版の最新ベータ版の配布は9月下旬予定とだけ、アナウンスされたようです。

 ちなみに、来年の「Microsoft Tech・Ed 99 Yokohama」の開催日程は、1999年7月28〜30日の3日間で、今年と同じ「パシフィコ横浜」で開催予定と、もう公開されています。気合いが入っているというか、何と言うか..(^^;)

【98/08/03】イントラネットグループウェア構築ツールセット 機能アップ版登場
 日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社から、「Kane Security」のページで、「Kane Security Analyst」、「Kane Security Monitor」 ともに、インストール後 30日間試用可能な「Kane Security 評価版ソフトウェアのダウンロードサービス」が7月22日付けで公開されています。

 このネットワーク上のセキュリティリスクをわずか数分間で分析し、管理者向けの各種レポートを作成する「Kane Security Analyst」と、 サーバ/ワークステーションの NT セキュリティログを継続的に検査・分析により問題発生を早期に発見し、管理者にすみやかに通知する「Kane Security Monitor」から構成されています。

 私自身、是非実際に評価したいソフトです。

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