Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち
2003 Vol-5
2003 Vol-5は、初夏のヨーロッパクレーを舞台としたマスターズシリーズ2連戦・
ローマ&ハンブルグ。自分で掲げていた目標には届かなかっただろうが、挑戦を続けることが大事
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2003 Vol-4
アンケート「回答集Part2」
「暗号解読のみち」
Tennis Masters Hamburg (ハンブルグ)May 12 〜 May 18
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5/9(金)に現地入りし、翌日からチェラをパートナーに早速練習開始。真夏並みの暑さだったらしいローマと
比べると、まだまだ春のハンブルグだろうから、しっかりと気候にも慣れねば。
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ローマに続き、今回もヘンマンと共にダブルスにも参戦するそうなので
楽しみだ。ヘンマンは理不尽な言動はしそうにないし、グガの方も理不尽なポーチはやっちゃうかもしれないが、
その他の理不尽な言動はなさそうなので、仕事の仲間としてはなかなか良いのかもしれないな。
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ドローが決定。シングルスの初戦は練習を一緒にやっていたファン・イグナシオ・チェラ(アルゼンチン)。
ダブルスはギャンビル/オリバー(U.S.A.)。とにかく健闘を祈る!
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”ダブルスパートナー”ヘンマンのコメント−−−「先週のグガとのダブルスは本当に楽しんでプレーできたよ。
すごくおもしろかったから、今週また組むことができてとてもハッピーだ。」−−−まぁ、どうもありがとう
ございます!
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日曜日のイベント”foot-tennis”に登場したのは、テニス組は予定どおりグガとキーファーで、サッカー組が
ハンブルガーSVのセルゲイ・バルバレス(FW)とラファエル・ヴィッキー(MF)。開幕前のセンターコートの
雰囲気を味わいながら楽しめたようなので、その気分をキープして初戦に臨もう!
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シングルス1回戦は初日5/12(月)のセンターコートのイブニング・セッション。−−−「すべてを確かめながら
しっかりとトレーニングしてきた。あとは、実戦の中のここぞという瞬間に、もっとエネルギーを
引き出して、あともう少しの活力と意欲をつぎ込んで、自分自身を信じることだ。今の僕は良い
スピリットと共にあるから、それをいかしてここで素晴らしい1週間を過ごしたい。」
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対チェラ戦は6−2・6−4のスコアで勝ち2回戦進出。前日に語っていたとおりの心構えでコートに入った
そうで、かなり力の入った戦いだったことだろう。2回戦の相手は、復帰戦となった昨年のマジョルカ1回戦で
戦ったニコライ・ダビデンコ(ロシア)。
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5/13(火)のCourtM3第2試合として行われたダブルス1回戦は、6−4・6−2の
スコアで勝利。時折眠ってしまうらしいライブスコアを眺めていたのだが、あらあらという感じで意外なほどサクサクと
ゲームを奪っていった。予想外にいけるか?!このコンビ。こちらの2回戦の相手は
サントロ/ロードラ(フランス)組...だったのだが、サントロ組の棄権によりアーサーズ/ハンレー
(オーストラリア)組に変更。どちらにしろ強敵に違いない。
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5/14(水)のセンターコート第1試合の対ダビデンコ戦は、第1セットの序盤と終盤にもたついたものの、7−5・
6−0で3回戦進出を決めた。”自分を信じて””腕(スウィング)を自由に”を心がけた試合で、結果もついて
きたことで、今まで欠けていると語っていた自信を得るための手ごたえを感じられたかな。
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パソスさんのコメント−−−「これが先週だったら、グガはこの試合を落としていただろう。いつも2つめのボールで
決めてしまおうとしていたからね。でも今は違う。もっと辛抱するようになったし、メンタル的には完璧だ。」「
それに何より、身体的にもかなり良い状態だ。とても嬉しいよ。」
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3回戦の相手はウェイン・フェレイラ(南ア)。'96年のローランギャロス1回戦で
敗れた後は5連勝中の相手だが、それだけに策を練ってくるだろうから要注意。
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ダビデンコ戦後のインタビュービデオでは、約5分半の時間の中で”自信”という言葉を呪文のように繰り返して
いたが、なぜそんなに自信を得られないのか?と記者たちも不思議な様子。”君は一旦調子に乗ると、完全に調子に
乗るからね”という的を得た記者のコメントのように、乗ってしまえば敵なしなのだが、逆にそれだからこそ
乗るまでが大変なのだな。。。
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CourtM4で行われたダブルス2回戦は、7−6(8-6)・6−4の時点で日没順延。朝一番のシングルス
2回戦から日没時のダブルスまでお仕事ごくろうさん!だが、先週のローマ・チャンピオンペアを相手によく
競っているぞ。続きが楽しみだ。
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前日の日没順延から再開したダブルス3回戦の第3セットは6−7(6-8)で落とし、ダブルスも3回戦で
終了。しかしこちらは大健闘!ローランギャロスやウィンブルドンは無理かもしれないが、夏のハードコート
シーズンでまたトライしてみてはいかがだろうか?! このコンビ。
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”ローランギャロスへの助走としてかけていた大会”の結びとしては、ローランギャロスについても
触れておかねばならないかな。。。
毎年観衆のサポートを得られる特別な大会で、グガ自身も”魔法のような”と
形容する特別なエネルギーを感じる場所だから、今年も力強い後押しを期待しているだろうが、様々な競技の大会に
観衆として参加した時に強く感じるのは、観衆は決してエネルギーの発生源にはなれないということ。できるのは
エネルギーの反射板として、プレーヤーが生み出すエネルギーをそのまま返してあげること。そしてそのエネルギーを
感じたプレーヤーがさらに大きなエネルギーを生み出せば、また観衆はその大きなエネルギーを返すことができる。
今までのローランギャロスの戦いのなかで、グガ自身が”観衆に力を与えてもらった”と語る試合が何度もあったが、
それは彼自身が力を持っていたからこそ返ってきたもので、初めから与えてもらうことを期待していては決して得られない
ものだと思う。何も燃えるような派手なエネルギーでなくてもよいのだ。ちろちろとでもよいから、しっかりと燃え続けることが
できるエネルギーならば、敏感な観衆はしっかりと感じとってエネルギーを返してくれるはず。そのことは初めから
期待しても大丈夫だと思う。
ローランギャロス開幕まであと10日間。しっかり食べて、しっかり動いて、しっかりとエネルギーを充填して
おきましょう!
Telecom Italia Masters 2003 (ローマ)May 5 〜 May 11
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バルセロナの後は、まずパリへ移動し、フランス・デ杯チームなどが利用するトレーニングセンターで練習を行った。
'98年以来、好きなときに使ってよろしいというありがたい申し出を受けているところで、毎年ハンブルグから
ローランギャロスの間の行方知れず(?)の時期は、ここでトレーニングを行っている模様。フランス勢にとっても恰好の
練習相手になるだろうから、持ちつ持たれつの関係といえそう。
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5/1(木)にはローマ入りし、フィッシュやグロージャンらをパートナーに練習を重ねているようだ。5/3(土)には、
ドロー・セレモニーにも参加し、選手の泣き笑いが決定するドロー作業に手を貸したが、自分がいるヤマは当然他の人の
手に委ねた。その任務を請け負ったニコラ・ピエトランジェリ氏(今大会優勝経験もあるイタリアの
元選手)が引いた1回戦の相手はガストン・ガウディオ(アルゼンチン)。いきなり難敵を引き当てられてしまった
グガは、ピエトランジェリ氏に向かって、「もう一度引き直してくれません?!」とお願いしてみたらしい。
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1回戦以降を予想しても厳しい戦いが続くが、今や楽な対戦なんてどこにもないのだし、これまでの戦績を
思い出せば、厳しいドローの方が結果がいいのは確か。ガウディオとの対戦成績は2勝1敗。ちょうど1年前の
復帰戦となったマジョルカの準々決勝で敗れているわけだから、気合いを入れるには十分の状況だ。−−−
「とても厳しい1回戦だ。でもそこを勝ち抜くことができれば、盛り上がることができるし自信もついてくる
だろう。戦う準備はできてるよ。」
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クレーのマスターズ・シリーズとしては珍しくダブルスにも参戦。今回のパートナーはヘンマン。いつもながら
繋がりがよくわからない組み方である。練習用のコートを予約する時に、たまたまそこにいた選手に声をかけてみたり
するのだろうか?? 相手から誘われているならありがたいが、それはない??
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シングルスの初戦は第2日目に。ダブルス初戦を先にやりたかっただろうが、初日のオーダーにはないようだ。
5/4(日)には、ローマ大会では
恒例となっている”Tennis for Africa”(アフリカにおけるテニス普及活動)に参加後、午後はセンターコートで
フェレールを相手に練習したようだ。
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グガ本人のコメントには無かったが、サフィンいわく「クエルテンや他の選手とも話したけれど、センターコートの
状態は完璧ではない。」そうだ。それでも「素晴らしい大会で、街も人々も僕にとっては魅力的だし、食事は最高だし、
ホテルは完璧。」とも語っているので、サフィンにとってもお気に入りの大会のようだが、本人の身体的コンディションは
あまり良くないらしく少々心配である。(と心配していたら欠場になってしまった。。。)
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試合が組まれていない初日は、前日に引き続きフェレールとラリーを交わしてスタート。おそらくこれは
直後にアガシ戦を控えていたフェレール側からのリクエストだと思うが、めでたくアガシを相手に金星を
あげたわけだから、とても有意義な練習だったに違いない。午後の部はコスタがパートナー。これで
ガウディオ対策もバッチリかな??
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第2日目は”アルゼンチン・デー”だったのか、登場した4選手すべてが初戦を突破した。こういう相乗効果が
望めないのが最近のブラジル勢の辛いところか。
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対ガウディオ戦には、地元ローマ所属のトッティとゼーマン前監督が観戦に訪れていたらしい。土曜日のドロー・
セレモニー時には、今季の水色&白ウェアーにちなんで、白&水色がチームカラーのラツィオ派か?と訊かれ、
いやいや僕は黄色&赤(=ローマのチームカラー)が好きですよ...と答えていたので、応援してもらったのでは
ないだろうか。それにしても、色々と弁解を余儀なくされる今季のウェアーである。
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勝手に終わらせてしまったローマだったけれど、まだダブルスが残っていたのであった。ヘンマンとの初ペアは
地元イタリアペアを相手に第3日目のナイトセッションに登場予定。イメージとは怖いもので、ダブルスとしては
当然ヘンマンがリーダー役と思っていたが、キャリアという意味では、8つのダブルス・タイトルを持つグガの方が、
3つのヘンマンを断然上回っているのであった。
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ダブルスは、1回戦の対ガリンペルティ/ベルトリーニ(イタリア)組を7−5・4−6・6−0で下し、2回戦の
イーグル/パーマー(オーストラリア・USA)組に5−7・6−7(5-7)で敗れた。敗戦は残念だが、相手は本職だけに
初ペアとしては大健闘のスコアではなかろうか。意外といけるか?!このコンビ。
コートサイドの話題・・・ Apr 27
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インディアンウエルズの中継では姿がみえなかったが、今回のバルセロナには広報担当のダイアナさんも
同行していたようで、オフィシャルサイトの更新も素早く行われていた。昨年のローランギャロス・チャンプの
アルベルト・コスタが期間中にオフィシャルサイトを立ち上げたことで、各プレーヤーのサイトに関する
記事が出ていたが、ファンが考える以上に選手のサイト運営は大変らしい。グガの場合は、ダイアナさんという
専任のジャーナリストがついていることと、スポンサーであるGloboがバックについていることで、最も
成功しているサイトといえるそうだ。(もっと”軽く”してくれれば、もっと成功すると思うんだけどなぁ。)
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グガが出場する大会の80%には同行するというダイアナさんによると、彼がもっとも苦手としているのが
インタビューで、それだからこそ広報担当という自分の仕事に意味があるのだという。−−−「
彼があまり好んでいないのはインタビュー。それは喋るのが嫌いだからではないですよ、むしろよく喋ります
からね。ただ、自分のことを語るのが苦手だから。」「年間に受けるインタビューは10件に満たないほど。
彼は試合や練習の後にもジャーナリストとよく話しをするので、”独占”インタビューの必要はあまり
ないんです。」
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その貴重な独占インタビューのひとつがGloboにアップされている。インタビュアーがサンドラ
さんという女性ジャーナリストであることもあってか、”よく喋る”一面がよく出ていると思う。
(このインタビューは、モンテカルロへ向けて出発する前に地元のフロリアノポリスで行われた。)
昨年の手術に関する話では、骨盤の右側をさすりながら話しており、やはり手術箇所はヒップ部分というよりも
足の付け根部分だったのだろう。その手術後の回復期における”トレーナーとして、父親として、兄として、
そして友人として”のパソスさんの役割は今更言わずもがなだが、「自分が知りたくない事にも目を向けさせて
くれたし、不可能に思えることさえ信じさせてくれた。」という言葉には実感がこもる。
”痩せの大食い”とはよく言われることだが、グガも、「食べれば
食べるほど体重が減る。」のだそう。これは冗談としても、食べても増えないというのは羨ましいぞ!
以前から甘いもの好きというのはお母さんのアリスさんの言葉で認知済みだが、
「大会期間中は肉類は良くないといわれているから、パスタ類が食事の基本なんだけど、アイスクリームや
チョコレートは容赦してもらっている。」そうで、自他ともに
認める甘いもの好きであることがよ〜くわかった。
インタビューの終盤では、”いつも自分を子供みたいに扱う”というお母さんやおばあさん話で和んだところを上手くつかれて、ガール
フレンドの話となり、「フロリアノポリスに住むレティシア。彼女はとても良い人で、もう7〜8ヶ月つきあっている。」と
見事に白状させられている。喋らされちゃったよ〜という表情ではあるものの、上手くいっているからこその
言葉だろうから、良いことだ。ちなみに、このレティシアさんとは昨年のブラジル・オープンの時に
”新恋人か?”と話題になった、レティシア・シュナイダー嬢のことでありましょう。
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