Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち 2005 Vol-6
10月〜12月はゆっくりとオフシーズンのトレーニング&エキシビションのはずだったけれど、グガ・ブランド 発表というビックリ!のニュースもあり。2006年シーズンに向けてのトレーニングは順調に進んでいるようでなにより・・・。
ふたりのコーチとトレーニング@パソス・アカデミー Dec 27 〜 Dec 30
”公式に”パソスさんからコーチングを受けたのは、リハビリ中だった昨年12月のピッツバーグが最後だったらしいので、 丸々1年ぶりのセッション。それだけに今回のグガ訪問はまるで年末に息子が帰省してきたようなもので、いつも エモーショナルなパソスさんの目には涙だったそうだ。
現デ杯キャプテンのメリジェニや、元デ杯キャプテンのアシオリーなどが、”グガのトレーニングや試合を近くでみてきた うえでの見解”を述べているなかで、発言すればマスコミの詮索を呼びかねないパソスさんは、立場上は傍観を 通してきただけに、このあたりで”公式訪問”してマスコミにも対応しておく必要があったのだと思う。この点に 関しては、記者がグガに「もともと計画していた訪問か?誰かのアドバイスがあったのか?」と質問していたけれど、 上手く逃げたのか、長々とひとりで喋って答えているうちに質問を忘れちゃったのか、直接言及はしなかったようだ。
もちろん”人”も大きな理由のひとつで、元コーチのパソスさんからはトレーニングのアドバイスを得られるし、 とても助けてくれるし、いつもたくさんのエネルギーを与えてくれるし、現在のコーチと トレーナーに自分がやっていたことを見てもらうのも目的のひとつだということだ。
以下、グガのインタビューから興味を引かれた部分を抜粋−−−
”ラリとの再会については色々と言われているけれど、実際にはどうなっているのか? 交友が途絶えたことは ないのか? 良い関係は続いていたのか?”
「いつもはっきりと言ってきたように、一緒にトレーニングをしたり、毎日会うことがなくなっても、常に結び つきはある。僕たちの間には尊敬と愛情があるからね。ただ数年前の関係から今は次の関係に移ったということ。 これは僕にとっては重要なことなんだ。ラリ(・パソス)はいつだって僕をしっかりと支えてくれたし、大きな エネルギーを与えてくれた。エルナン(・グミィ)との仕事はこれまでと同じように続けていくよ。 (今回のトレーニングは)ラリのところに戻ったということではない。僕はこのアカデミーで1週間直接 指導を受けられるという恵まれた立場にあるんだ。」
”今後ラリとグミィの両コーチと交互にトレーニングしていくことはできると思うか? ある時はこちら、また ある時はあちらというわけにはいかないのか?”
「今はグミィと一緒に同じやり方でトレーニングを続けていくよ。今のところチームの仕事はとてもしっかりと 進んでいる。だからここ(アカデミー)に来るのは特別な、ボーナスのようなものだ。今の僕の生活で変えなければ ならないものは見つからない。でも何か加えることができるんだったら、それはいいことだね。だから、またこの アカデミーに来てトレーニングできれば、それは素晴らしいことだし、プレシーズンの準備を加速することが できるだろう。」
”(2006年末までにランキング50位に復帰するという)レベルに達するには、かなり戦わなければ ならないと予想しているか?”
「とても困難な戦いになると思う。今言えるのは、決意が固まっているということ。僕自身の中にとても 強い意志が存在しているよ。」
”(エキシビションでオルナに負けた時のように)0−6で敗れてしまった場合、どのように受け止めるのか?”
「(0−6で負けるのは)難しい状況だけど、あの試合はあまり参考にはならないよ。エキシビションの試合と いうのは全く違ったものだから。あの時は夜中の1時近くにコートに入った。トレーニングに近いものだね。 でも、0−6や1−6や2−6であっさりと敗れてしまうのは、どの選手にとってもよくないことだよ。 今後は起きないようにしなければ。」
”敗戦は君自身に揺さぶりをかけるものなのか?”
「いや。僕はいつも敗戦と共存する術は知っていた。負けは起こることで、やらなければならないのは敗戦を 繰り返さないように戦うことだ。僕は敗戦を忘れられないという問題を抱えたことはない。テニスの重要な徳目 のひとつが負けを学ぶということだからね。チャンピョンシップでは勝者はたったひとりなんだ。」
専任となったのは、ギジェルモ・カニャスがドーピングプログラム違反の裁定で出場停止の状態であることも 要因だが、もしスポーツ仲裁裁判所への提訴により出場停止期間が軽減され、2006年中にカニャスが復帰 可能となった場合は、100%グガ専任を続けるのか、ふたりの選手を一緒にみることになるのかについては まだわからないということだ。
カニャスのケースでは、もし報告書にあるとおりの事でドーピング違反に問われたとしたら、選手とコーチが 双方で難しい状況に立たされたことは間違いなく、その後の関係が心配だったし、同じ陣営となったグガが どのように考えて話しをしたのか気になっていたのだが、誰も質問しないのか、質問されても 答えないのか、その件に関しては全くコメントが出てきませんねぇ・・・。間違いなく避けては通れない 問題なので、しっかりと協議したはずだし、一緒に仕事をして、今後もそれを続けていこうとしている という事実が答えなのかもしれないけれど。
”自分自身がコート上で5時間を超える試合を戦うのと、選手が重要な試合を戦うのを外から見守ることの どちらが大変か?” (訳注:グミィさんは98年のローランギャロス3回戦で5時間半の熱戦の末に コレチャに敗れたという経験あり)
「私自身はコートの中にいるより外にいる方が緊張するね。選手からコーチへの転身の過程では 心得なければならない大切なことがある。プレーすることを止めてコーチになった時点で、もう チームの中で最も重要な人物ではなくなるんだ。他の人のための仕事に就いたのだから。自分が プレーしていた時のことは置いておかなければならない。なぜなら今や新しい仕事が始まって、 一緒に働く選手のために献身しなければならないのだからね。」
”グガと仕事を始めた時にはカニャスのコーチをしていたが、いかにしてふたりの選手を同時にコーチ するのか? それは難しいことか?”
「ふたり以上になると難しい。特にレベルが高いトッププレーヤーの場合は。あのふたりは一緒に 上手くやっていたよ。カニャスはグガから多くを学んでいたし、グガもまたカニャスから学んでいた。 現在は高いレベルのプロ選手ふたりとツアーを周るのは難しいね。理想的なのはひとりだろう。」
”いかにしてグスタボ・クエルテンをコーチするのか?”
「他のプレーヤーをコーチするのと同じだよ。グガはとにかくハードワーカーだ。これはカニャスと 働くことに慣れていた私にとっては良いことだった。カニャスはいつも練習していて、グガも同じだ。 感情や私的な部分を別にすると、勤勉というのが彼の特徴だね。サーキットを離れると、グガは ツアーの面々が持つメンタリティを何ひとつとして持ち合わせていない。彼は極めて謙虚でとても 教養があり、いつも周りの人のことを気にかけており、この点において彼は現在のツアーにいる 多くのプレーヤー達とは全く異なるよ。」
”オフシーズン・トレーニング中のグガの進歩のほどは?”
「トレーニングをスタートしてから徐々に進歩しているし良くなっているよ。これから練習する ことがたくさんあるけれど、シーズンをスタートするまで6〜7週間あるし、大会が始まってからも 改善を続けなければならない。これは彼が語ったことではないけれど、2006年は2007年の ツアーで確固たる存在になるための行程のシーズンだ。数字は出したくないが、年間で18〜 22大会に参戦することになるだろう。大会ごと、週ごと、試合ごとにリズムを掴んでいき、彼が リズムを得た週にはタイトルを獲ることもできるだろう。」
Copa Argentina (ブエノスアイレス) Dec 15 〜 Dec 18
「我々は距離的にもとても近い存在だ。僕は何度もこの国に来て、発つ時にはいつも満たされている。まだジュニアの 頃にアルゼンチンへ旅したことは忘れられないよ。サテライト・サーキットに参加して、僕はそこで初めての ポイントを獲得したんだ。アルゼンチンには素晴らしいテニスの文化があり、人々はいつもよくしてくれる。」
「試合に入り込むことができなかったし、リズムをみつけることができなかった。悲しいよ。特に、こんな時間まで 待っていてくれた観衆を思えばね。彼らは暖かく迎えてくれたのに、僕は良いプレーで応えることができなかった。 またこのアルゼンチンに戻ってきた時には、もっと良いプレーをして、もう少し幸せな僕をみてもらいたい。」
相手が良いプレーをしたにせよ、なぜこんなに何も出来なかったのかわからない・・・というコメントもあった ようで、”わからない”というのは気になるといえば気になるけれど、まだ来シーズンまで準備期間は十分に あるし、トレーニングの成果をチェックするためのエキシビション参加なのだから、次に繋がれば良し!
それに、毎日早起きしてのトレーニングに身体が慣れていたから、真夜中のゲームに身体が眠っちゃって た・・・なんてことはないかな??
”VOGUE RG”表紙に登場! Dec 10 〜 Dec 14
お店の雰囲気は明るくてイイ感じ。いつの日かブラジル観光する機会があったら是非覗いてみたいので、 祈!商売繁盛&長期繁栄。
ブラジル国内では、VOGUEのブラジル版としては ”VOGUE BRASIL”が発行されているようで、この”VOGUE RG”の 位置づけやターゲット読者層がどのあたりなのかはわからないけれど、”RG”とは何やらご縁がありそう。
Desafio Petrobras de Tenis (リオデジャネイロ) Dec 5 〜 Dec 9
「僕の大きな目標は以前のようにコート上で快適にプレーし、ツアーの日程を欠場なしに戦うことだ。グランドスラムや マスターズ・シリーズのような大きな大会、そしてプレーする意欲を感じられる大会をね。このところのトレーニングでは 手ごたえを感じている。月ごとに自分らしくなっているし自信も出てきた。コーチの要求はより厳しくなっているけれど、 僕はそれによく反応できているから、良いシーズンにすることができるという明るい気持ちでいられる。」
「ポイントやランキングに関しては心配していないけれど、年末には50位くらいにはいきたいし、今十分に準備している ところだ。3月まではランキング保護が使えるけれど(訳注:ということは期間延長が認められたということ)、 その後の大会ではワイルドカードを申請しなければならない。もし貰えなければ予選を戦う必要があるけれど、それは 問題ではない。通過しなければならないひとつの段階だよ。過去には予選を戦ったことがあるし、”後退”したからとは 考えていない。先へ進むためにはその分試合を戦わなくてはならないってだけのことだ。」
*チャレンジャーや予選に関するコメントは8月の時点でもあったけれど、しばらくチャレンジャー挑戦はなさそうなので、 それでは予選への挑戦に関しては今はどう考えているのか?と思っていたら、積極的に捉えているようなのでちょっと安心。 もっとも今のランキングでは予選出場にもワイルドカードが必要なんだけど。
「エルナン(・グミィ)にはとてもよく助けてもらっている。彼は僕の回復の過程においてとても辛抱強かったよ。今の僕に とっては側にいてくれるには理想的な人物で、最大限のものを引き出してもらっている。でも彼とラリ(・パソス)を 比べることはできないよ。全く違うタイプの関係だからね。」
*グミィさんに関しては、地元紙では”兄のような”というコメントもあり。”お父さん”の方は今はブルーノ・ローザ君の 練習をみているけれど、海外遠征には同行されていない様子。
「アルゼンチンは、アメリカやドイツやスペインのような国からの財政的な援助がないにもかかわらず、選手たちの努力に よってテニス界の一大勢力となった。ブラジル選手ももっと彼らのようになる必要がある。もっと意志を持って、もっと 努力してね。これが彼らとの大きな違いで、僕らは真似をしなければならないよ。」
*これは新発言。 いわば後輩へ苦言を呈するのは初めてのこと。”もっとリーダーの意識を強く持って、口に出して言え” というメリジェニ先輩のアドバイスの影響かな。そして「”僕らは”コピーしなければ」という言い方には、本人の挑戦者と しての気持ちもみえてくる。
(一応)準決勝第二試合は、グガがメローを4−6・6−4・6−4で破り決勝進出。先にラウンドロビンで2試合を戦い勝って いたメロー君は確かな自信を持っていた様子だったので、今回は勝つのは難しいかなぁ〜とも予想していたけれど、しっかりと お仕事をしましたね〜 バンダナや靴下まで黄色&緑の装いがお祭り的大会の雰囲気にピッタリだけど、シューズだけ真っ白 というのが浮いてます?!
「長くプレーすればするだけ良くなった。これは身体面が変化したというシグナルだ。以前はこれとは反対に、長くプレーすると その分疲れてしまい結果を得られなかった。今日は第2セットや第3セットの方がフォアの当たりが良かったよ。」
「テニスをプレーして何の痛みも感じないなんて滅多にないこと。僕は2度手術をしている。いつもどこかがちょっと 痛かったり、また別の所が痛んだりする。だから痛みとは共存していかねばならないということを頭の中でしっかりと 考えておかなければならないんだ。」
エキシビションとはいえ、今年は1997年シーズン以来続いていた”ATPレベルのシングルスタイトル1勝以上”の記録が 途絶えたシーズンだったから、地元ブラジルのファンに祝福されながらの勝利はさぞや嬉しかったことだろう。
「こんな瞬間こそが僕を厳しいトレーニングに向かわせ、高いレベルに戻りたいと思わせるものなんだ。ファンのために プレーして、彼らと一緒に勝利を分かち合うのは大きなやる気になるよ。」
「とても素晴らしいクリスマス・プレゼントだ。これでトレーニングにも確信がもてたから、幸せな気持ちで眠ることができる。」
プレーの内容に関しては、あまりいいサーブを打てなかった等の不満はあるというが、前進して受けるリターン等かなり 攻撃的にプレーする姿勢がみられたようだ。これは2006年シーズンの特に早いサーフェスの試合で目指すもので、故障を 防ぐためといわれたファアハンドのモディファイも、グガ本人によると”もっと攻撃的に打つため”なのだそう。ただし、 クレーコートの試合ではまた違った戦略を考えている様子。
メローの記者会見では、前日のグガの”ブラジル選手はもっと努力しなければ”という苦言に関して感想を求められ、自分も 同じ意見だと語り、より具体的な指摘もあった様子。2006年シーズンを第1週のチェンナイからスタートするメローは、 「新年はホテルで迎えることになるね。」と”ツアーの厳しさ”を再認識しながらも、サーブを改良して上へいきたいとのこと。 がんばって!
ブランド発表会!(だけど関心はやはり本業に) Nov 30
発表会には本職のモデルたちが登場していたけれど、贔屓目とはいえ、”事業主”の方がうまく着こなしていた ような・・・。もともと身長はトップモデル並み!だし、少なくともよく似合ってましたよね?!
「全てのことが確実に進めば、すくなくとも今後3年間は落ち着いてプレーできるだろう。その間には色々なことが 起こり得るけれど、今回自分のブランドを立ち上げたのは、テニス以外のことを考え始めたからだとは思わないでほしい。 僕はコーチと共に厳しいトレーニングを積んでいるし、この事業はテニスで戦う上でより大きなやる気をもたらすだけだよ。 僕はツアーに戻って新しいウェアーでプレーしたいし、2006年が良いシーズンになり、その後のシーズンはさらに 良くなるという希望を持っているよ。」
*ファッションブランドの立ち上げと聞いて、結構大変では?と思ったけれど、フェデラーやロディックやシャラポワ等 はまだ若いうちから香水等のラインを発表しているという記事に、そういえばそうよねと思った次第。グガの場合は、 まだ若い頃には考えられなかったけれど、自分も経験を積んで今なら対処できると判断したというコメントもありました。
「もし来年末になっても、高いレベルに戻れず、実際に結果を得ることができなかったとしたら、かなり失望するだろうね。 約2年間も懸命に働いたにもかかわらず目指すレベルに戻れないとしたら、結果を評価するには十分だろうし、その後も 問題に悩まされると分かったなら、難しくなるだろう。でも、今はそんなことは頭にはない。僕自身は2006年末まで には良くなっていると思うし、そうなる自信がある。自分は上昇できるというある瞬間を感じるとることができれば、 そのままいけるはずだ。」
*今シーズン前には、2005年末が評価の時と語っていたから、まずは1年延長されたわけだ。これは今年のローラン ギャロス後のグミィさんら陣営との話し合いによって考え直された様子。では、2006年末の評価の基準は?というと、 “120位程度だとしても、まだいけるという感覚があれば“というコメントもあるように、ある程度の結果と何より も”手ごたえ“が肝心と考えているらしい。まぁ、まだ1年も先の話ですけどね。最悪なのは故障が続くことなので、 とにかく来シーズンは痛みからは開放されますように!と祈るのみ。
「これまでにも止めることを考えたことはあるよ。でもそれは一時的なフラストレーションによるものだ。僕にとっては 騙し騙しやっていくのは辛いことで、かなりうんざりさせられることなんだ。でも、自分自身を諦めてしまったこと はない。時には落胆することがあるし、トレーニングに確信をもてなくなるし、自分自身と戦うこともある。それは 自然なことであるけれど、あまり長い間頭の中に抱え込んではならないことだ。」
*“止めることを考えたことがある”のは今シーズンに限ったことではなく、2002年の最初の手術から現在の話。 記者はどうしても引退の可能性を探りたいようだけど、本人は決して“引退”の言葉は使いませんね。止めた後には 何をしたいか?という質問には、2004年6月のLance!誌のインタビュー (「2004 Vol-5」参照) と 同じく、「大学へ行って数学か化学のコースを取りたい。」と語っていたようです。しかも今回は「教授になりたい!」 というコメントもあったそうで、これは冗談だと思うけれど、もしかしたらもしかして??
「20位や30位といった到達したいランキングの目標は掲げたくない。この種のプレッシャーは僕のためにはならない。 今シーズンはとても厳しい時間を過ごし、良いシーズンにしようにも術が無かったけれど、ようやくUSオープンで良い プレーができた。このまま良いプレーを続けて、来シーズンはいくつかタイトルを獲りたい。しかし、ローランギャロス以外の グランドスラムタイトルとか他のビッグタイトル等の僕が今まで獲得したことがない大会に勝つことを目標にしている わけではない。僕はテニスをプレーしたい。この思いこそが僕をツアーへ向かわせるものだし、良い結果を生むものなんだ。」
*今年の8月にはチャレンジャーへの挑戦を示唆していたのに、結局取りやめた理由に関してはハッキリとは答えなかった ようだけど、USオープンでの自分のプレーに手ごたえを感じたことが大きかったようで、トレーニングの過程で問題が 起こったわけではないようです。ランキング上の目標に関しては、“20位でも50位でも”というコメントもあり、本当に 考えてはいない様子。でもエントリーの問題があるからねぇ・・・。出場できるか?にやきもきさせられる状況からは早めに 脱していただきたいものです。
「最初の大会(ビニャ・デル・マール)までもう2ヶ月もない。既に我々のトレーニングはハードな段階に入っているけれど、 リオとブエノスアイレスのエキシビションが終わったら、競り勝つことに重点を置いたトレーニングに移行する予定だ。」
*ファンにとっては”まだ2ヶ月もある!”だったのに、陣営にとっては”2ヶ月を切ってしまった!”になるのだなぁ。やはり まだまだ前途は厳しいのかもしれない。
「来シーズンになれば、彼はずっと良くなってくるだろう。しかし2度の手術を受けた腰の具合には常に注意を払わなければ ならないし、身体に負担をかけないことがとても重要だ。それすればプレーを続けることができるし、彼が望むようなテクニックを 使って戦うことができるはずだ。」
*身体的コンディションに関しては、かなり注意を払っているグミィさん。これは何度も手術を余儀なくされたカニャスを コーチしていた経験によるものだろうし、グガいわく”根気のある人物”なのだそうだ。しかしここぞという時にはプッシュ することも辞さないそうで、やはりグガのコメントによると・・・「彼は僕をより安定した状態にしようとしているけれど、 同時に彼は鍛えるべきタイミングも心得ているんだ。」
グミィさんがプッシュした事例としては、今年のUSオープン2回戦が挙げられる。腰の痛みを訴えていたグガに対して、 グミィさんは限界までプレーするように要求して声をかけたらしく、ずっと取材してきた事情通の記者はかなり意外で驚いた そうだ。結果的には負けたとはいえ、その試合のプレーによって自信を得たことはグガ本人が何度も語っているので、 続行策は成功だったのでしょう。
「彼が学んできたこと。それはラリ(・パソス)と共に学んだことだ。私はただ、そのままプレーして、痛みを防ぐために ちょっとポジションを変えられないかを試みただけだ。私はたくさんのビデオをチェックし、ポジショニングに関して彼と 話し合ったよ。」
*これは、今シーズンにグガが取り組んできたフォームのモディファイに関するコメント。ちょっと位置取りを変えてみただけで プレーの仕方を変えたわけではないということだけど、これが成功するかは長期的にしか判断できないので、上手くいくように 祈るのみ!
来年のお仕事予定&”新しい”お仕事が?! Nov 14 〜 Nov 29
1/30〜 ビニャ・デル・マール(チリ)
2/6〜 デ杯アメリカゾーン I 対ペルー戦(ペルー)
2/13〜 ブエノス・アイレス(アルゼンチン) *主催者よりワイルドカード提示あり
2/20〜 コスタ・ド・サィーペ(ブラジル)
2/27〜 アカプルコ(メキシコ) *主催者よりワイルドカード提示あり
この日程発表により、2006年グランドスラム第1戦のオーストラリアン・オープンは欠場が決定だ。これはちょっと意外。
2006年は開幕からランキング保護(残り3戦)を使って連続エントリーすると予想していたもので・・・。もちろん全豪は
グガにとってはあまりゲンの良い大会ではないけれど、開幕から参戦すれば他の選手もまだエンジンがかかっておらず、
”リズムの欠如”も多少カバーできると思うんだけど・・・。でも、シーズン開幕に合わせるには、まだコンディション的に
リスクがある状態なのかもしれないなぁ・・・。
出場予定大会のうち、ブエノスアイレスは9月末の大会開催要項発表時から目玉選手のひとりとして発表されているし、 アカプルコの主催側からもすでにワイルドカードが約束されているようだ。地元のブラジル・オープンは当然招待されるだろうし、 チリも申請すれば提示されるだろうけれど、若手有望株が多い国々でワイルドカードを使い過ぎるのもなんなので、チリは ランキング保護を適用するんじゃないかな。
2005年はポイントやランキングは後回しにできたけれど、2006年はそういうわけにはいかない。中南米クレーシリーズが 終わる迄に、少なくともチャレンジャー本戦にストレートインできるランキングまで戻さないと! 来年2月は”ドキドキ月間” になりそうだ。
・・・と思っていたら、どうやらATPに期限延長の申請をしたようだ。保護適用期間中にあたる9月末のデ杯対ウルグアイ戦で 右足首を負傷し、その後の大会に出場していないのが延長申請の理由。どのくらい延長されるのかは明記されていないが、 もし申請が認められれば、インディアンウェルズのエントリー期限まではカバーできるそうだ。
これまでにも明らかに1年以上の期間に渡って保護を適用していた選手がいたので、何か例外があるのかと疑問に思っていたん だけど、こういうケースだったのかな。8大会迄という枠は変わらないのだから、他の選手に不利益にはならないし、最近は故障の 再発という問題を抱える選手がたくさんいるので、こういう措置はあってもいいのではないかな。
ブラジル勢の中でも、今まではあまり一緒に行動する機会がなかった組み合わせだから、トレーニング的にもデ杯チームメイトとして の親交を深めるためにも、有意義なセッションになるのではないだろうか。
GUGA@KUERTENのアイテムは、テニス&トレーニングウェアーの他に、ビーチウェアーやサーファー向けもあり、ビーチウェアーには 女性用もあるようだ。グガの意見がふんだんに取り入れられた・・・ってところが楽しみのような怖いもの見たさのような・・・ だけど、デザイナーのJum Nakao氏(1966年サンパウロ生まれの日系3世)は、Nikeにデザインを提供したり、今年のサンパウロ のFashion Weekでは紙製のドレスとショーの趣向で話題となるなど、なかなか注目される存在のようなので、もしかしたら カッコいいものが出来上がっているかもね。まぁ、間違いなくド派手なウェアーになるのでしょう。
発表会ではBanda Guga e Amigos(グガと仲間たちバンド)のショーも披露されるそうなので、週末にはラケットを放り出して バンド練習に励んでいるはず!
オフシーズンのトレーニング開始&今年のお仕事予定 Oct 13 〜 Nov 13
しばらくはトレーナーのフェルナンド・カオ氏の指示による身体づくりがメインとなるはずだけど、カオ氏は ギジェルモ・カニャスとの仕事がメインのため、カニャスのスケジュールと重なる場合はファン・パブロ・サンガリ氏が やって来る予定。
まず、ニコラス・キーファー(ドイツ)とニコラス・ラペンティ(エクアドル)とフラビオ・サレッタ(ブラジル)のグループ、 およびロビー・ジネプリ(U.S.A.)とリカルド・メロー(ブラジル)とジュリオ・シルバ(ブラジル)のグループでラウンド ロビン方式の対戦を行い、勝ち上がった2選手にマリアノ・プエルタ(アルゼンチン)とグガが加わり準決勝が行われると いうもの。 エキシビションだからできる久々のシード選手扱い?! 準決勝は12/8(木)、決勝は12/9(金)に行われる 予定。
グガ以外の出場選手は、ガウディオ、ナルバンディアン、サバレタ、カレーリ、プエルタ、スキラーリ、デルポトロ、 カニャス、チェラ、アカスーソ、モナコ。まぁ〜 アルゼンチンって選手層が厚いのね! と改めて感心させられる メンバーですねぇ。グガはたった一人外国人として参加することになるけれど、ブエノスアイレスのお客さんからは 負けず劣らずの声援をもらえるんじゃないかな。