Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち
2003 Vol-6
2003 Vol-6は、シーズン前半戦の総決算・ローランギャロスとエクアドルに足を伸ばして
参加したラペンティ協力のチャリティ・マッチの模様。ちょっと気分転換して後半戦へGO!
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2003 Vol-5
「暗号解読のみち」
「ガセネタから逃れる術」
Charity game w/Nicolas Lapentti Jun 11
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3日間のプチ・バカンスは、”ガラパゴス諸島でサーフィン”でしっかりと堪能したらしい。ラペンティいわく、
”到着して2分後には、グガはサーフィンのために着替え始めた”そうで、ホントに好きなのねぇ。。。
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ゾウガメよりもサーフィン(?)のグガのガラパゴス感−−−
「僕は自然を愛しているんだ。ここではたっぷりとサーフィンを楽しむことができた。これは自分の中から
ネガティブなエネルギーを取り除くのに必要なことなんだよ。」
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自然やサーフィンだけではなく、海の幸も楽しんだようで、”僕の今までの人生の中で一番おいしいロブスター
だった”そう。いいなぁ。行きたくなってきたぞ。
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世界中を飛び回っていると自認するラペンティだが、母国領のガラパゴスは今回が初めての訪問だったらしい。
どうやらリピーターになりそうなニコのガラパゴス感−−−
「これからは、美しいものといえばガラパゴスと答えるよ。」
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エクアドル詣での本当の目的であるチャリティ・マッチは、6/11(水)にグアヤキルの”Voltaire Paladines”コロシアムで
行われた。
- いつもと違ってあんまり気にならない”試合結果”は、7−6(7-5)・4−6・10−6でラペンティの勝利となっている。
最後はマッチ・タイブレーク
方式だったのかな??
しばしの休息(<しばしの遊び) Jun 4 〜 Jun 10
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ウィンブルドンへ出発するまでは、ずっと地元で練習かと思っていたが、6/11(水)にグアヤキル(エクアドル)で
ニコラス・ラペンティとエキシビションを行うことになった。これは”Nicolas Lapentti Foundation”
主催のチャリティで、歌や踊りのショーや流行の(?)foot-tennisの後にメイン・イベントとして行われる
もの。−−−「彼(ラペンティ)は素晴らしい友達だし、良い人間だし、だから僕たちは一緒に良い事を
するんだ。」「それに、カーペットで試合をすることは、ウィンブルドンへの準備にもなるだろう。」
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数日は自宅でのんびりかと思っていたが、早くも6/6(金)にはエクアドル入り。
ツアーではベテラン選手の域に差し掛かってきたとはいえ、やっぱり若者、元気ですねぇ〜 エクアドルでは友人と
共にサーフィンやガラパゴス諸島ツアーで楽しむ予定をたてていたらしい。サーフィンの方は悪天候でもないかぎり
絶対に実行したと思うが、イグアナやゾウガメを眺めながらダーウィンの進化論に思いを巡らせたかどうかは未確認。
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グガが出張チャリティに出かけている間に、”Instituto Guga Kuerten”では、また新しいプロジェクトがスタート
する予定。そしてパソスさんは、6/13(金)〜6/15(日)にテニスコーチ陣のためのワークショップを開催するらしい。
ブラジル・テニス界の悩みは、ジュニアを卒業したユース世代の選手がなかなか伸びていかないことだという。
ジュニア時代は大会等の受け皿もある程度しっかりとしているし、年齢と共に選手が入れ替わることによって
多くの選手たちにチャンスが回ってくるが、そこを卒業し、”プロサーキット”という大海原に乗り出せば、
まさに大波が押し寄せる別世界だ。その難関を乗り越えるには、知識と経験と情熱を持つコーチの
サポートが不可欠。ここ数年はグガと共に波瀾万丈のサーキット生活を続けてきたパソスさんは、そのノウハウを
シェアすることによって、ブラジルにおけるテニスの発展に貢献できればと願っているのだという。
コーチ側からのサポート強化を試みるパソスさんとは別に、選手側の強化に力を注ごうと考えているのが、
先日引退の予定を発表したメリジェニ。やはり彼もユース世代を伸ばすことが第一と考え、新しい
トーナメント開催などを含めたサポートシステムを構築していきたいという。
それぞれ実現には大変な努力が必要だし、それが結果となって現れるのはまだまだ先のことになるだろうが、
”自分が得たものは還元する”という姿勢は本当に素晴らしいし、見習っていかねばと思う。
Roland Garros (パリ) May 26 〜 Jun 8
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5/21(水)からローランギャロス会場で練習を開始。いよいよ開幕近しだ。5/22(木)はハンブルグ準優勝の
カレーリと、5/23(金)はローマ&ハンブルグでダブルスを組んだヘンマンと、5/24(土)にはハンブルグ
優勝のコリア、そしてローランギャロスでは顔なじみ?のカフェルニコフと練習する予定。着々と歩むべし!
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第15シードとして臨むシングルス1回戦の相手は、マーク・ロセ(スイス)に決定。昨年のリヨンでは
タイブレーク2つをとって競り勝った相手だ。ドローのヤマとしてはとても厳しいところに入ってしまったが、
相手は束になってかかってくるわけではなく、ひとりひとりと対戦していくわけだから、ひとつひとつを
勝ち抜いていけばいいわけだ(と、願いを込めて書いておく)。
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開幕前日の5/25(日)には、昨シーズンのパリ・インドアを最後に引退したセドリック・ピオリーンがホストを務める
チャリティ
”Journee Benney-Berthet”で、エキシビション・マッチに参加する予定。パリ・インドアでは、ピオリーンにとっての
”現役最後のダブルス・パトーナー”という名誉な役割を仰せつかったわけだから、しっかりと協力しないとね!
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地元フランスの若手選手と対戦した日曜日のエキシビションマッチは、途中2−5とリードされたものの、最後は無事に?
9−7で勝ち、センターコートの歓声ににこやかに応えたようだ。これから始まる本番ではもっと大きな
歓声に包まれますように。。。
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第2日目の5/27(火)に行われる予定の1回戦は、第1コートの第3試合。センターやスザンヌ・ランラン以外の
コートでプレーするのは久しぶりだと思うが、丸い形状で、コートと客席が近くて、とても良い雰囲気のコートなので、
観客の声援を身近に感じながら戦えるのではないだろうか。それに、グガ躍進のきっかけとなった'97年3回戦の
対ムスター戦の舞台でもあるし。そしてなにより、ディフェンディング・チャンピョンのコスタが同じ第1コートの
第1試合に流されてきているのだから贅沢はいえまい?!
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”あまり多くを期待せず、まず初戦を勝つこと”と臨んだロセ戦は、6−2・6−7(3-7)・6−3・7−6
(7-3)で無事突破。
「以前のプレー、いつも自分に期待しているプレーの70%〜80%かな。」という自己診断、「高いレベルをキープする
ことに苦労している。」というコメントからも大いに不満な様子が感じられるが、誰にとってもグランドスラムの
初戦突破は大変というから、まずはおめでとう!だ。
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2回戦の相手はヒシャム・アラジ(モロッコ)。1月のオーストラリアン・オープンから連続してグランドスラムで
対戦することになる。対ロセ戦後には、「フォアハンドにバックハンドにスマッシュにロブに、全部改善
しなくては。」と冗談っぽい雰囲気ながらも気を引き締めていたようなので、締まった内容の楽しいゲームを期待
しております。
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スコア的に楽な試合の後はちょっと気が抜けるものだが、3回戦の相手はガストン・ガウディオ(アルゼンチン)だから、
気が抜けるはずもなかろう。そろそろTVで観たいなぁ、そして、そろそろセンターコートに登場させたいなぁと
いう思いはかなわず、スザンヌ・ランランの第4試合に入れられてしまったので、TVもなしかぁ。
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中休みの5/30(金)は、いつものようにパソスさんと共にトレーニング。3回戦を前にしての状態は?−−−
「いつもと同じやり方で準備している。昨日はとても完璧な1日だったけれど、目の前には厳しい試合が待ち受けて
いる。2回戦のようにはいかないだろうね。3セットで終わるとは考えられず、コートに入ったら、クレーでは
最も有力な選手のひとりとの長い闘いに立ち向かうことになる。」
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第6日目・5/31(土)〜第7日目・6/1(日)の2日がかりの戦いとなった対ガウディオ戦は、7−6(7-1)・7−5・5−7・
6−3で勝ち、4回戦へ進出。2セットアップの第3セット3−3という難しいところで順延となってしまい、
ストレートセットの勝利はならなかったが、どうにかガウディオが息を吹き返す前に決着をつけられて良かった。
(もしかしたら、”3セットでは終わらないだろう”という前日の自分のコメントに責任をとったのかしらん??)
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4回戦の相手は、3回戦でヒューイットを逆転で下したトミー・ロブレド(スペイン)。これまでの対戦成績は1勝0敗
(2001年のシュツットガルト[クレー]3回戦)。多分、ドローが出た段階で、4回戦の相手としてはロブレドの可能性も
大きいと予想していたと思う。3回戦が2日がかりになったことで貴重な中休みが無くなってしまったが、ガウディオと
ロブレドは全く違うタイプのプレーヤーではないから、試合に優る練習はない!ということで、連日の試合を
頑張っていただこう。
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今年はマスターズ・シリーズ方式で、勝った選手がTVカメラ(に取り付けられたアクリル板)にカッコ良く
サインをする風景がみられるが、ガウディオ戦後のグガは、自分のサインに加えて、”No Spoon”という
メッセージ(?)を残したそうだ。
これは、映画「マトリックス」(第1作目)で、キアヌ・リーブス扮するネオが、
状況がよく飲み込めないまま預言者に会いに行き、そこでスプーン曲げ少年から諭されるシーンの
セリフから取ったものですね。−−−”Do not try to bend the spoon, that's impossible. There is no spoon.””Then you will see
that it is not the spoon that bends, it is you.”
解釈がどうこうという無粋な話は置いておこう。今回だけではなく、インディアンウェルズでも謎のサインを残して
いたし、本人はなかなか楽しみながら書いているようだ。見るのも楽しいので、これから何枚でも何十枚でも書いて
いいぞ!
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対ロブレド戦は、4−6・6−1・6−7(2-7)・4−6で敗れ、2003年ローランギャロスは4回戦で終了。
何と言ってもリードしていた第1セットを落としたのがいたかったなぁ。これは本人も認めており、第1セットを
落としたことで可能性を逸してしまったと語っている。
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4回戦の前に、”最も最近のクレーの大会での優勝は2001年7月のシュツットガルトで、それ以来クレーでは
優勝なし。しかも同一大会で4回以上勝ったことがない”という記事が出ていた。各大会でドロー数が
違うため気づかなかったが、そういわれればそうである。しかし、前日に本人が語っていたとおり、”
4回戦へ進むことができるのは、ごくわずかな人だけ”なのだから、それ以上でもそれ以下でもなく、
しっかりと4回戦進出を評価したい。
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3週間後はウィンブルドン。過去2年は欠場だっただけに、ちょっとイイところを見せてほしいもの。そういえば、
'97年ローランギャロス初優勝時にウィンブルドンの可能性をきかれ、「4〜5年のうちに勝つことができればと
思うよ。」と答えていたではないか。4〜5年はもう過ぎてしまったが、4〜5回ならまだ有効期間(?)中だぞ。
チャレ〜ンジ!
準備中! May 19 〜
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ハンブルグ3回戦敗退の後は、しばしの休養をとり、5/19(月)からローランギャロスへ向けてのトレーニングを開始。
”例年どおりのルーティン”ということなので、MSローマ前にも立ち寄ったパリのトレーニングセンターで着々と
準備を重ねていることだろう。
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数日遅れでみたハンブルグの対フェレイラ戦後のインタビュー・ビデオで、”おっ?”と思ったのが、この質問−−−
「ウェイン(フェレイラ)が君のゲームについて、バックハンドは変わりなかったが、フォアハンドは以前のような
破壊力がなかったと語っていたが、君もそう思うか?」−−−それに対する回答の第一声は「Yeah〜」
Yeah〜ってか?! と思わずカックンとなってしまったが、それに続く言葉はとても冷静。−−−「1〜2回大切な
フォアをミスした。そうなると少し迷いが出てきてしまう。ボールは素早く飛んでくるし、瞬時にショットを打たねば
ならないから、あれこれ考えたり迷ったりしてはいけないんだ。重要なポイントで決定的なフォアをいくつかミスした
ことで、ちょっと心配になってきたんだと思う。これがエラーが多かった原因だろうね。でも僕はボールはよく打てて
いると思うよ。ただ、試合の中でしっかりと打って、もう少し上手く使いこなさなければならない。」
”〜が〜と言っていた”云々というのは、ちょっと挑発的な質問であるし、ストロークにかつての力が
無かったと言われれば、選手としてはむきになって反論したくなるものだと思うが、表情は淡々としたもので、ムッと
するという片鱗すらなし。これは、実際に試合で上手く実践できていないとはいえ、自分のショット自体には不安が
ないからできることだと思うので、第一声であら?と思ったものの、最後はちょっと安心の言葉であった。
やはりこの人には、自分自身による絶対的な評価があるのだろうなぁ。他の人がどう言おうと、自分で良いと思うものは
良いし、周りから良いといわれても、自分自身が良し!と思えなければ納得できない。しばしば弱気にみえながらも、
人の言葉に動じないし、自分の言葉に酔わない。私はここに不思議な強さを感じるし、とても好きなところなのだ。
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